2014年は総務省がSIMロック解除に関するガイドラインの改正案を出したり、端末メーカーがSIMフリーのスマートフォンを家電量販店で販売したり、SIMロック・SIMフリーに関してようやく選択肢が増えてきたような気がします。
大手キャリアの中ではドコモが、SIMロック解除に関していち早く取り組んでおり、手数料3,240円を支払えばほとんどの機種でSIMロックを解除できます。
今回は、SIMロック解除のメリット、SIMロック解除の手順や概要などを解説していきたいと思います。
そもそも、SIMロック・SIMロック解除って何なのでしょう。
現在、日本の携帯会社が発売しているスマートフォン・携帯電話は殆どSIMロックがかかっている状態で販売されていいます。
ドコモで買ったスマートフォンはドコモのSIMカードしか使えません。au、SoftBankも同様です。
※唯一Y!mobileだけが、一部機種を除き、ほとんどの機種がSIMロックのかかっていないSIMフリーモデルで発売されています
SIMロックを解除するとSIMフリー状態となり、基本的にはどの携帯電話会社のSIMカードを挿しても認識するようになります。
ただし、携帯電話会社の使用する電波の通信方式や周波数が合うかどうかで、実際に通話・通信できるかが決まり、またSIMロック解除した機種とSIMカードの相性で使えない場合もあります。
ちなみに、ドコモ端末でドコモの回線を使用しているMVNO SIMを使う場合は、SIMロック解除をする必要はなく、SIMロックがかかった状態でも使えます。
ドコモのSIMロック解除は、2011年4月以降発売の機種が対象になります。
ただし、iPhone・iPadなどのApple製品や法人向けの特殊な機種は対応していません。
iPhoneのSIMロック解除需要は特に高いと思われるので少々残念ですね。
SIMロック解除はドコモショップ店頭で行い、その場で手数料の3,240円を支払います。
なお、モバイルWi-Fiルーターなどは店頭では解除作業を行うことができず、工場に送っての作業が必要になるため10日〜2週間ほどかかります。
スマホのSIMロック解除作業は5分程で終わるものの、ショップの店員さんが慣れていない場合は凄く時間がかかったり、こちらがきちんと説明できないと「そういったことはできません」と言われる場合もあったりします(苦笑) ※筆者体験談
その為、しっかりはっきりと「このドコモの機種をSIMロック解除して他社のSIMカードでも使えるようにしたいです」と言う必要があります。
また、SIMロック解除しても特にスマートフォン本体で変わったことが確認できないので、他社のSIMカードを挿し、その場でSIMロック解除されているか確認した方がいいでしょう。
次に、SIMロックを解除することで得られるメリットについて考えていきましょう。
まずは、海外旅行・出張に行った際に、現地のSIMカードを挿して使うことができます。
普段の状態で海外に持ち込むと海外パケ・ホーダイで現地の回線を借りることになり、1日980〜2,980円という国内利用に比べてかなり割高な通信料が発生します。
SIMロックを解除し、現地のSIMカードを使うと現地の安いプランを使うことができるので、まとまった日数滞在する場合は、かなりお得に運用することができます。(国やプランによって金額が大きく異なるため、ここで詳しい説明は省きます)
国内でも、SIMロックを解除すれば他社のSIMカードで使えるので、MNPなどで他社に乗り換えた場合でもそのまま今の機種を使い続けることができます。
SIMロック解除することで選択肢が広がるのは事実。しかし、国内の携帯電話会社で考えると、auだけは、通話で使用している通信方式がドコモ・SoftBank・Y!mobileと違っているためかなり相性が悪く、「ドコモの機種をSIMロック解除してauで使う」というケースの実用性はほぼ皆無です。必然的にSoftBankかY!mobileを選ぶことになるかと思います。
SIMロック解除した機種を国内で使いたい場合は、こうした点を確認した方がいいでしょう。
ドコモのスマートフォンを使っている方は、用途に応じてSIMロックを解除してみてはいかがでしょうか。
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