TwitterやFacebookのタイムラインを眺めていると流れてくる、料理や飲み会の写真。日本人からすると見慣れた投稿だが、海外ではかなり珍しいのだとか。そんな日本独特のSNS文化って他にもあるのか? 今回は、日本人とドイツ人のハーフで『満員電車は観光地!?〜世界が驚く日本の「日常」〜』(KKベストセラーズ)などの著書があるサンドラ・ヘフェリンさんに話を伺った。
「○○ちゃんが誕生日パーティーを企画してくれました♪」「○○先輩がおごってくれました!」といった投稿を見たことはないだろうか? このようにお礼にSNSを利用するのは、日本人特有の使い方、とサンドラさんは語る。
「『○○さんからお土産をもらいました!』のような投稿も海外では見られません。お礼を言われた人もうれしいですし、義理堅い日本人の特性が出ていますね」(サンドラさん、以下同)
「今日は○○を食べに行きました。おいしかった!」という投稿もよく見かける。だが、料理だけの写真を投稿するのも日本独自の発想とのこと。
「ヨーロッパ人は、もともと食べ物にあまり興味がないんですよね。投稿する場合は、料理だけでなく、その場にいる人とセットでアップしているようです」
女優やアイドルがSNSにすっぴん写真を投稿し、それがネットニュースになるのを目にすることがあると思う。しかし、海外ではそのようなことはない。
「海外で女性がノーメイクというのは、珍しくないんですよね。ましてやそれが、ニュースになるなんてことはあり得ません。また、”自撮り”そのものも、欧米よりも日本のほうが多いかもしれません」
主にFacebookにおいて興味深い記事があった際、わざわざ「シェアさせていただきます」と意思表明する”シェアさせていただきます”報告。これも日本人にしか見られない習慣だとか。
「シェアする場合は、なにも言わずに行いますね。また、『みなさま、おはようございます。今日も一日がんばりましょう』といった“意思表明”の投稿も海外ではあまり見られないです」
アカウントのアイコンが子どもの写真だったり、好きなキャラクターの画像だったりするのも日本ならでは。海外の場合、多くは本人画像を使用している。
「日本人はキャラクター好きですからね。また、女性の場合、ウエディングドレス姿をずっとアイコンにしている人がいますが、それも海外では見られません。花嫁姿はいわば『女』を前面に出したものですが、そういうのは欧米ではあまり好まれないですね」
また、「日本人は人間関係に敏感だから、気を使いながらSNSを利用している印象です。海外との大きな違いはそこかも」とサンドラさん。
「ちなみに、海外の人の投稿で多い印象のあるのは『いま彼氏とこんなにラブラブ♪』といったものや、有給休暇中の写真など。周囲の目を気にしないのが特徴かもしれません」
当たり前と思っているSNSの使い方。他にもまだまだ日本独自のものがあるかもしれない…。(播磨谷拓巳/ノオト)
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