56カ国でデータ定額が1日約980円 “貼る”ローミングSIMを試す――海外プリペイドSIM導入マニュアル対応エリアは約200カ国(5/5 ページ)

» 2015年06月29日 18時00分 公開
[山根康宏ITmedia]
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丸半年利用してみての感想

 当初は「1日7.99ドルでデータ使い放題」ということでKnowRoamingを海外でのメイン利用SIMにしようと考えた。だが使ってみるとアプリの作り込みの甘さや、PCからの操作ができないなど使い勝手はまだ今一つという印象を受けた。また普段使っているSIMを入れたままの状態でKnowoRoaming SIMに切りかえるとはいえ、誤って海外でのデータ通信費がメインSIMに誤課金されてしまわないだろうかという心配もあった。半年使ってみてそれはなかったので課金面の心配は不要のようだ。

 一方、筆者は多数の端末にSIMを入れ替えて使うことが多い。そのためKnowRoamingのフィルムSIMを貼り付けたSIMも半年間で100回以上は抜き差ししたと思う。その結果、一部の端末ではこの貼るSIMを認識してくれなくなってしまった。抜き差しによる接点の破損があったのかもしれないが、別のKnowRoaming SIMを買ったとしてもPCからSIM IDの変更などといった操作は一切できない。また仮に破損してしまったら、チャージしていた残金を移動させる手段もない。

 アプリがより使いやすくなり、SIM管理もしやすくなれば、海外旅行や海外出張用としてかなり使い勝手の良い製品となるだろう。このあたりの改善を期待しつつ、KnowRoaming SIMを今後もしばらく使い続けてみようと考えている。

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山根康宏:香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯/SIMカードコレクターとしても知られ、所有する海外端末数は1100台以上(2013年5月時点)。

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