FREETELブランドを展開するプラスワン・マーケティングは1月5日(現地時間)、米・ラスベガスで開催される「CES 2016」のサテライトイベントにブースを出展し、米国向け端末を展示。米国市場への進出を明らかにした。
FREETELが出展したのは、CES 2016のサテライトイベント「Digital Experience」(主催Pepcom)。2015年9月には同じくラスベガスで「CTIA Super Mobility 2015」に出展したFREETELだが、CES 2016のタイミングで本格的に米国展開を発表する形になった。
米国で2016年第1四半期に発売する端末は、フラグシップモデル「SAMURAI 極」(KIWAMI)と「SAMURAI 雅」(MIYABI)、低価格モデル「Priori3」の3機種。価格はそれぞれKIWAMIが389ドル(約4万6000円)、MIYABIが199ドル(約2万3600円)、Priori3が99ドル(約1万1800円)としている。
今後の展開については、「バレンタインシーズンに向けて準備を進めている。その後は日本で発表をした製品を順次投入していく」(プラスワン・マーケティング 取締役 グローバルビジネスディベロップメントのユージン吉岡氏)と見通しを語った。
会場には展示端末として、折りたたみ型デュアル画面のAndroidスマートフォン「MUSASHI」や、Windows 10 Mobile端末「KATANA 01」が並んだ。MUSASHIのキーボードは日本語のままだが、米国市場では英語仕様に変更するとしている。
未発表端末としては「ICE2」も展示した。ICEシリーズは新興市場向けの低価格3G端末で、LTEに対応した99ドルのPriori3よりも低い価格帯をターゲットとしている。
FREETELは2015年10月27日に開催した発表会で、海外展開の第1弾としてカンボジアとメキシコへの進出を表明している。
この発表会でFREETELは、2016年にも北米やアジア、中東に展開地域を拡大することを明らかにしていた。今回の会場にはFREETELの顔ともいえる増田薫社長の姿はなかったものの、イアン・チャップマン-バンクス氏や米国拠点に所属する従業員がブースで来場者の応対にあたっていた。
米国展開においてもブランド名は「FREETEL」で、「Made by Japan」のタグラインにより日本ブランドを強調する。「米国市場において、日本製品の信頼性は高い。もし中国のスマホと日本のスマホがあれば、誰もが日本のスマホを選ぶはずだ」(チャップマン-バンクス氏)と、米国展開に自信を見せた。
カンボジアやメキシコに次いで米国に展開した理由としては、「カンボジアは日本と電波の周波数が近く、米国はメキシコに近いという特徴がある。今後は米国からカナダ、さらに南米へと、徐々に拡大していく」(吉岡氏)と説明した。
米国では日本と同じくSIMロックフリー端末として販売し、周波数はAT&Tのネットワークに対応させる。販売チャネルとしては家電量販店や米Amazon.com、オンライン直販を併用するとした。
ロサンゼルスにあるFREETELの米国拠点には、増田社長やチャップマン-バンクス氏がかつて勤務していたDell時代の人材が参加しているという。今後は2月にバルセロナで開催予定の「Mobile World Congress 2016」にも参加する。「2015年のMWC2015は出展の申し込みが遅くなり端の方にあるスペースしか確保できなかったが、2016年は大手メーカーが並ぶホールに出展できそうだ」(吉岡氏)と見通しを語った。
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