目指すは世界一!FREETEL、2016年の戦略を発表SIM通

» 2016年01月29日 06時00分 公開
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 SIMフリーキャリア「FREETEL」の運営を手掛けるプラスワン・マーケティングは1月14日、2016年の戦略発表会を行いました。

プラスワン・マーケティング 代表取締役の増田薫氏

 プラスワン・マーケティング 代表取締役の増田薫氏は、2015年は基礎を築いた1年だったと振り返り、「SIMフリーキャリア」と自ら掲げ、ハードウェアと通信、店舗での販売からサポートまで全て自社でワンストップで行っている取組みについて改めて説明。ミドルレンジの端末からハイエンドモデルまで備えたフルラインアップ戦略を実行し、モノによっては数倍の初期ロットを用意したことを明かし好調さをアピールしました。

昨年12月のBCNランキングで堂々の1位を獲得

 事実、その結果は数字にも現れており、昨年12月のBCNランキングでASUSやHuaweiといった名だたるSIMフリーメーカーを抑え、堂々の1位を獲得しています。今年もその流れを止めることなく、通年での販売1位を目指すと宣言しました。また、その施策として今年も複数の新端末を投入し、市場での存在感を高めていくとのこと。

 端末だけでなくSIMカードの販売においても「FREETEL SIM」はヨドバシカメラでの取り扱い開始以来6ヶ月間、販売数1位を誇っています。段階制の利用料金だけでなく、爆速にこだわった通信品質が好調を支える理由のようです。昨年12月より発売した訪日外国人専用プリペイドSIM「FREETEL Prepaid Data SIM for Japan」のセールスも好調であることを明かし、「SIMカード販売においてもNo.1であり続けたい」と意欲をみせました。

念願の世界進出も

 さらに念願だったという世界進出においても、カンボジアの通信キャリア「seatel」とタッグを組んで販売した「Priori2 LTE」は僅か3週間で完売。中国のあるメディアでは「日本のシャオミー」と紹介され、国内のみならず海外でも存在感を放っていることがうかがえます。

 2016年の端末販売に関してseatelとの間で50万台の販売合意がなされており、アジア・中東へ販路を広げていきたいと説明。さらに米国進出も決まっており、80万台を3月より投入する予定であることも発表しました。「SAMURAI 極」「SAMURAI 雅」「Priori 3LTE」を第1四半期に販売する予定とのこと。

 すでにシンガポール、香港、中国、韓国、ドバイ、メキシコという7つの国と地域に支社を構えており、「2016年もこの流れも加速させていきたい」という増田氏。今年は新たに台湾とカンボジアに支社を設立する予定であることを明かしました。

FREETELコーナーをさらに拡大へ

 国内ではヨドバシ アキバからスタートさせたFREETELコーナーをさらに拡大し、最短5分での即日開通・MNPに対応する店舗の増加だけでなく、端末の修理受付やサービスの拡充を行っていく予定だそうです。店頭以外でも行っているアフターサポートや端末保証サービス、さらに無料で提供している「できるFREETEL SIM」書籍などの初心者対応も引き続き行っていくとのこと。

 他にも2016年の施策としては、端末を1時間で配送する仕組みを構築し、いまユーザが使っているスマホを買取る施策も検討中であることを明かしました。加えて、「近日中に皆さんがあっと驚く、ユニークなプランを発表する予定」と、増田氏はイタズラっぽい笑みを浮かべながらも、自信に溢れた力強い言葉で、集まった報道陣の期待を煽っていました。一体どのようなプランが発表されるのか?その時を楽しみに待ちたいと思います。

17,800円のSIMフリースマホ「Priori 3S LTE」と、CESでも話題となった「MUSASHI」

今年販売予定の端末も紹介

 またサービスや海外戦略だけでなく、今年販売予定の端末も紹介。2月に販売を予定している「Priori 3S LTE」は「Priori 3LTE」をベースに、RAM/ROM容量や画面解像度、バッテリー容量など、多くの項目でパワーアップが図られたSIMフリースマホ。カメラ機能も夜景が綺麗にとれるようにと、画像処理などに工夫が施されています。価格は17,800円を予定しており、その性能から考えるとお買い得と言える仕上がりになっていました。

ガラケー風Androidスマホ「MUSASHI」

 CES 2016でも大きな話題となった「MUSASHI」も登場しました。ガラケー風の折りたたみタイプのAndroidスマホ。タッチパネルを搭載しており、物理テンキーとタッチパネルの両方での操作が可能となっています。

上蓋側もタッチパネルディスプレイになっていて画面を閉じても操作可能

 この端末の面白いところは、タッチパネルのディスプレイを両面に備えたデュアルディスプレイという構造になっている点にあります。画面を閉じても上蓋側もタッチパネルディスプレイになっているため、スマホと同じように操作することもできます。基本的にはどちらかのディスプレイを利用する形になっていますが、操作途中に開閉動作を行うと、その操作中の画面はしっかりと引き継げる仕組みになっています。価格と販売時期は未定ではあるものの、担当者によると「桜の咲く頃にはなんとか……」とのこと。

SIMロックフリーのフィーチャーフォンを3機種発表

 またSIMロックフリーのフィーチャーフォンを3機種発表。すべてモックアップ(実物にサイズ・重さを似せた模型のこと)のみの展示となりましたが、昨年、わずか3日間で売り切れとなったSimpleシリーズの後継モデルの詳細が気になるところです。

 この日は見ることはできませんでしたが「SAMURAI」シリーズの新端末を2月末にスペイン・バルセロナ開催される「Mobile World Congress(MWC)」で発表するとのこと。極や雅と同じように市場に大きなインパクトを与えることができるのか。こちらも注目です。

この日は鏡開きも開催

 この日はFREETEL新年最初の発表会ということもあり、鏡開きも開催されました。増田氏の和装のヒミツは、新年であるということと、この催しのためのものだった様子。「MADE JAPAN」にこだわる同社らしい一幕でもあるのではないでしょうか。

 起業してから3年半、「まだやりたいことの10分の1もできていない」ともらす増田氏。それでも「10年で世界一になる」という目標を掲げ、確固たる企業哲学とソースネクスト時代に培われた人とのつながりをもとに、着実に階段を登り始めていることはたしか。したためた「世界一」に一切の迷いは見えませんでした。

(文:SIM通編集部)

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