ソフトバンクは4月25日、熊本地震の影響で4月16日午前2時頃から熊本県と大分県の一部地域で発生していた携帯電話の通信障害について、同日8時23分に復旧したことを発表した。
被災地では伝送路故障や停電の影響が続いており、同社ではマイクロ波を使った無線中継局や移動基地局車を展開して、地震発生前と同等のエリアをカバーすることができたとしている。なおY!mobileのPHSサービスは、いまだ熊本県南阿蘇村の一部エリアでつながりにくい状態が続いている。
復旧までに配備された各種設備の最大数は、係留気球無線中継システム1局、移動基地局4台、可搬型基地局16局、衛星中継設備16局、移動電源車12台、発電機12台。25日現在は、移動基地局2台、移動電源2台、発電機2台が引き続き稼働している。
避難所や被災地支援を行う関係団体などへの支援も継続中で、無料充電を121箇所、無料Wi-Fiスポットを114箇所で提供。さらに、携帯電話862台、衛星携帯電話337台、タブレット端末1135台、データ通信端末10台を陸上自衛隊や自治体、NPO団体に貸し出している。このうちタブレット端末1000台は、政府現地対策本部からの要請を受け、熊本県内に設置された避難所へ新たに貸し出したものだという。
ソフトバンクはこのほか、支払い期限の延期や通信速度制限の解除(4月末まで)といった被災者向けの支援策を提供している。またスマホ・ケータイ料金と一緒に寄付できる支援金プロジェクトも5月20日まで行っている。
熊本地震の被災地では、現在も南阿蘇村の一部エリアでNTTドコモとKDDI(au)の携帯電話サービスがつながりにくくなっている。携帯3社から利用できる災害用伝言板と災害用音声お届けサービス、また誰でも利用できるWi-Fiスポットの「00000JAPAN」の提供も続いている。
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