ASUS JAPANは28日、都内にて新製品発表会「Zenvolution 〜進化し続けるASUSのZen〜」を開催し、SIMロックフリーのフラグシップスマートフォン「ZenFone 3 Deluxe」、ハイエンドスマートフォン「ZenFone 3」、そして薄型軽量ノートPC「ZenBook 3」を発表しました。
津軽三味線奏者の吉田兄弟による三味線の「生音」ライブからスタートした今回の発表会、まずはASUSTeK Computer Inc. 会長のジョニー・シー氏が登壇し、新製品ZenBook 3を披露しました
ZenBook 3は約910gの軽量メタルボディに、パワフルなCore i7-7500Uプロセッサと16GB RAM、512GB PCI-E接続の高速SSDを搭載する(最上位機種)モバイルノートPCです。
このZenBook 3のプレゼンで、シー氏は「アップルの『MacBook』より薄く軽量であり『MacBook Air』よりパワフル、ZenBook 3は両方の良いところ併せ持つラップトップである」と紹介しました。
続いてスマートフォンの新製品のプレゼンには、同社モバイルマーケティング部門のエリック・ハーマンソン氏が登壇しました。
ハーマンソン氏はZenFone 3(型番:ZE520KL)について「ゴージャスでプレミアムなものであると同時に人間工学に基づいたどこにでも持って行き安いもの」を目指したそうです。前面および背面には2.5D加工された「ゴリラガラス」を採用し、側面にはメタルフレームで質感を高めています。
ZenFone 3はボリュームキーと電源キーを側面に配置し、背面には指紋センサーをレイアウトしています。指紋センサーは0.2秒で認識し素早く立ち上げることができるとのこと。
カメラにはソニー製の1,600万画素「IMX298」イメージセンサー、前面カメラは800万画素のイメージセンサーを搭載。高速オートフォーカスに加えて、新たに光学式手ブレ補正機能によりシャープに被写体を捉えることができることが静止画撮影の特徴です。
動画撮影にも力を入れているということで、4K UHD(3,840×2,160ドット)をサポートするほか、IS(4軸光学式手ブレ補正)とEIS(3軸電子式手ブレ補正)によって安定した撮影ができるとのことでした。
写真や動画を楽しむためのディスプレイは5.2インチSuper IPS液晶で、解像度はFHD(1,080×1,920ドット)です。
CPUはQualcomm製「Snapdragon 625」(オクタコア)を搭載し、パフォーマンスと省電力のバランスが良いことをあげました。さらに、スマートフォンでゲームをするニーズが増えていることに対してPC級のGPU「Adreno 506」で優れたゲーミングが体験できると述べました。メモリー関連では、RAMは3GB、32GBのROMを搭載しています。
通信ではLTEに加えてキャリアアグリゲーション(2CA)に対応し、日本向けとして「au VoLTE」もサポート。マルチキャリアサポート、DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)にも対応します。これによりZenFone 3だけで2つの電話番号に対応可能。なお、au SIMを利用して通話するにはVoLTE SIMになりますので、au系MVNOを利用してたいとお考えの場合は、その旨を購入時に問い合わせください。
ZenFone 3の前面。ベゼル部分にはタッチセンサー式のナビゲーションキーを搭載しています。
背面には「Zen」デザインの象徴となる同心円が美しい光沢を魅せます。背面も2.5Dカットのゴリラガラス製です。
カメラは少し飛び出しています。指紋センサーは人差し指が丁度当たるよう縦長になっています。
続いて、ZenFone 3 Deluxe(型番:ZE570KL)を発表しました。こちらは「オールメタルボディの美しいスマートフォン」と紹介。この表現には同様にメタルボディを採用する他機種と違い、アンテナが目立たないことも含まれているようです。
ディスプレイは5.7型Super AMOLEDディスプレイを採用し、室内でも屋外でも画面が見やすいことを特徴として挙げました。
CPUにはQualcomm製「Snapdragon 821」(クアッドコア)、6GBのRAM、256GBのROMを搭載していることを「真のパフォーマンスモンスター」と表現。通信面では対応バンドの多さと、キャリアグリゲーションでは2CAに加えて3CAによる高速通信に対応していることを紹介しました。
カメラ機能は2300万画素のソニー製「IMX318」を搭載し、超高解像度の静止画撮影と4K動画撮影に対応します。光学式手ブレ補正も搭載しています。
オーディオ機能では、ハイレゾ対応のイヤホン「ZenEar」が付属し高音質で音楽を楽しめます。なお、ZenFone 3シリーズのオーディオ機能「SonicMaster 3.0」は「日本オーディオ協会」のハイレゾオーディオ認定を得ているとのことでした。
ZenFone 3 Deluxeには5.5インチSuper IPS液晶を搭載するモデル(型番:ZE550KL)も用意。こちらはZenFone 3のメタルボディ版と言ったスペックで4GB RAMと64GBのROM容量が大きいという違いがあります。
左がZE550KLで右がZE570KL。ZE570KLは狭額縁が特徴です。
つや消し仕様のメタルボディはサラサラとした手触りです。見た目よりも軽いと感じました。
前面の同心円デザインが独特の光沢感を演出します。ナビゲーションキーはタッチで光ります。
ZE550KL(上)とZE570KL(下)は横幅で約0.7mmの差で、高さでこれだけの違いある。また、ZE570KLの方が0.3mm薄い。つまり、どちらの機種も重さ以外で持ちやすさの違いはないと言って良いでしょう。
最後に、シー氏のパフォーマンスとともに、今回発表となった3機種をおさらいしておきましょう。
ZenFone 3 ZE520KLは、Snapdragon 625、3GB RAM、32GB ROM、1600万画素カメラを搭載。カラーは「サファイアブラック」と「パールホワイト」の2色。10月7日発売予定で価格は39,800円(税別)です。
フラグシップモデルZenFone 3 Deluxe ZE570KLは、世界初のSnapdragon 821を採用し、6GB RAM、256GB ROM、2300万画素カメラを搭載。カラーは「シルバー」と「ゴールド」。発売は10月下旬以降を予定しており、価格は89,800円(税別)です。
オールメタルボディの弟分ZenFone 3 Deluxe ZE550KLは、Snapdragon 625、4GB RAM、64GB ROM、1600万画素カメラを搭載。こちらもカラーは「シルバー」と「ゴールド」の2色です。発売は10月下旬以降予定で、価格は55,800円(税別)。
今回発表されたZenFone 3シリーズはデザインや製品クオリティが飛躍的向上し、事情に詳しくない人がSIMロックフリースマートフォンに抱く「安っぽい」イメージを払拭するASUSの「エボリューション」モデルと言えます。
3モデルともに持ちやすくそして動作もキビキビしているため、価格で選ぶか、長く使える性能で選ぶか悩ましいところです。
(文:mi2_303)
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