日本で再起を図るMotorola――「Moto Z」や「Moto Mods」の反響は「極めて良かった」SIMロックフリースマホメーカーに聞く(3/3 ページ)

» 2016年12月12日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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販路の開拓も行う

―― 販路に関してはいかがでしょうか。量販店などの店頭を見ると、まだMotorolaの存在感がそこまで大きくない印象も受けます。

アダモポーロス氏 ビックカメラ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラなど、大手の販路はありますが、まだフルにカバーできないのは事実です。ですから戦略には、販路の開拓も据えています。全国展開できているわけではありませんが、Modsに関しては専用の器具を作り、量販店に置くようにしました。そこでは、端末とModsを置き、ユーザーがそれを試せるような展示をしています。ビックカメラの店頭にはすでにそういうものが設けられていて、これは今後広げていきます。

 また、店舗によっては横断幕のようなバナーも目立つところに置くことを計画しています。成長戦略は持っていますが、店舗スペースの拡大と合わせてですね。(店舗内の広告は)ほかのベンダーがお金を払っているので、それが終わるのを待たなければならないですから(笑)。

―― MVNOとより密接に連携して、例えばHuaweiのように1社に独占提供するという可能性はありますか。

アダモポーロス氏 パートナーとの協議は常に続けています。特別モデルの要望も受けてはいるので、可能性の中に入れて検討しています。

取材を終えて:DSDSやMoto Modsで新しい風を感じた

 DSDSのデュアルSIMを他社に先駆けて送り出したり、Moto Modsでスマートフォンの新たな可能性を模索したりと、Motorolaは成熟期を迎えつつあるスマートフォンの市場に、新たな風を吹き込んでいる。インタビューからは、コスト以上に、他社にはない付加価値を求めていることが伝わってきた。FeliCaやフルセグなどのローカライズをMoto Modsによって実現するというアイデアも面白く、実現するのが今から楽しみだ。

 SIMロックフリー市場全体を見渡すと、端末の幅がミッドレンジから上の方向に広がりつつある。価格の高いプレミアムモデルでは、製品ごとの特徴や個性がより重要になってくるはずだ。ここにフィットした製品をタイムリーかつコンスタントに投入できれば、Motorolaがシェア上位に浮上するチャンスは出てくるだろう。SIMロックフリーで人気を高め、キャリア向けの端末を本格展開する可能性もありそうだ。

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