2機種の違いは?――写真で解説するAndroid One「S1」と「S2」(1/2 ページ)

» 2017年01月20日 18時41分 公開
[田中聡ITmedia]

 ソフトバンクは、Y!mobile向けの新機種として、Android Oneスマートフォンの「S1」(シャープ製)と「S2」(京セラ製)を発表した。2月下旬以降に発売する。

 Android OneにはGoogleが認める必要最低限のアプリをプリインストールし、発売から最低2年間のセキュリティアップデートと、18カ月間に最低1回のOSバージョンアップを保証する。今回から機種名のルールが変わり、Y!mobileのAndroid One1号機「507SH」のように3桁の数字とメーカーのアルファベットは付かず、機種名は「S」+数字となった。なお507SHも併売していく。

Android One

S1は507SHから多くがスペックダウン

 S1は5.0型フルHD(1080×1920ピクセル)のIGZO液晶を搭載した防水スマホ。前モデルの507SHは、同時期に発売した「AQUOS U SHV35」をベースにしていたが、S1のベースモデルは存在せず、新規で開発した。

Android OneAndroid One シャープ製の「S1」。ディスプレイのガラスは2.5D曲面ではなくフラットな形状となっている
Android OneAndroid One 上部と下部
Android OneAndroid One 右側面と左側面
Android One ここ最近のシャープ端末と同様、角をそぎ落とした丸みのあるボディーだ
Android One 背面に有効約1310万画素カメラとフォトライトを装備
Android One シンプルなカメラUI

 507SHと比較すると、ディスプレイの解像度はHDからフルHDに上がったが、プロセッサがSnapdragon 617から430に変更され、通信速度が下り最大187.5Mbpsから112.5Mbpsに下がっている。また507SHでは搭載していたワンセグはS1では省かれたほか、バッテリー容量も3010mAhから2530mAhに減った。後継機でありながら、多くのスペックが下がっている点は注意したい。

 507SHはGfKの販売ランキングで頻繁に総合トップ10に顔を出し(参考記事123)、好調に売れている。一方で一括価格が5万円台前半と、低価格が特徴のAndroid Oneでは高い部類といえる。多くのスペックの下がったS1では、恐らく一括でも4万円前後の価格になるのではないだろうか。

S2は耐衝撃性能+赤外線通信が特徴

 S2は、京セラ製のAndroid Oneスマホ。Y!mobileの京セラ端末といえば、2016年6月に発売した耐衝撃・防水スマホ「DIGNO E」が好評で、GfKの販売ランキングでもたびたびトップ10にランクインしていた。S2も同じく耐衝撃性能と防水性能をサポートしており、アウトカメラ(DIGNO E:800万、S2:1300万)やストレージ(DIGNO E:8GB、S2:16GB)はS2の方がスペックが高い。DIGNO E同様に人気を集めそうだ。

Android OneAndroid One 京セラ製の「S2」
Android OneAndroid One 上部と下部
Android OneAndroid One 右側面と左側面

 S1との違いは、ディスプレイが5.0型HD(720×1280ピクセル)で解像度が低いこと。ただしS2はS1にはない赤外線通信を搭載しており、耐衝撃性能もS2のみ対応する。S1との価格差は少なそうだだ。

Android One ディスプレイの上に赤外線ポートがある
Android One リアパネルを取り外せるが、バッテリーは内蔵式となっている

メーカーのカスタマイズを抑えた作り

 2機種ともアプリはGoogle純正のものが大半で、キャリアアプリはほとんど入っていない。18日の発表会で展示されていた実機を確認した限りは、Y!mobileのプリインアプリは「メール」「Yahoo!」「かんたん設定」のみだった。ホーム画面もGoogle純正のもので、カメラもメーカー色の薄いシンプルなUI(ユーザーインタフェース)となっている。

Android OneAndroid One S1のプリインストールアプリ
Android OneAndroid One S2のプリインストールアプリ

 S1とS2ともに「これ!」という特徴は薄い。強いていえば、Android Oneであることになる。正直なところ「面白さ」は感じられないが、Android Oneのようなシンプルなスマホが支持されることは、507SHの売れ行きが証明している。またOSやUIをあえて統一することで、機種ごとの細かな違いを説明する必要がなく、Y!mobileにとってはサポートしやすくなるというメリットが生まれる。S1とS2が春商戦で台風の目になるかもしれない。

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