「月額700円でも元が取れる」 IIJmioでコンテンツ取り放題サービスを導入した理由MVNOに聞く(1/2 ページ)

» 2017年12月05日 11時50分 公開
[田中聡ITmedia]

 インターネットイニシアティブ(IIJ)が11月1日から、MVNOサービス「IIJmio」向けのオプションサービスとして、「取り放題.jp&グルメギフト得々オプション」を提供している。利用料金は月額700円(税別)。

 iPhoneとAndroidを対象とした100以上のスマートフォン向けコンテンツが使い放題になるほか、コンビニエンスストアやファストフード店などで特定の商品と交換できるデジタルクーポンが毎月配布される。定額でコンテンツが取り放題で、食品がもらえる施策……といえば、大手キャリアも実施している。食品がタダになるのはソフトバンクの「SUPER FRIDAY」、auの「三太郎の日」がおなじみだ。

取り放題.jp&グルメギフト得々オプション IIJが提供している「取り放題.jp&グルメギフト得々オプション」。月額700円で、2カ月間は無料

 この取り放題サービスは、パラダイムシフトが提供している「取り放題.jp」というプラットフォームを利用したもので、デジタルクーポンの配布はIIJ独自の施策。取り放題.jp自体は、既にU-NEXT、もしもしモンキー、スマモバ、レキオスモバイルなどが採用している。

 取り放題.jpはどんなユーザーが利用しているのか。またIIJが取り放題.jp&グルメギフトの採用を決めた理由はどこにあるのか。パラダイムシフト 代表取締役の牟禮(むれ)知仁氏と、インターネットイニシアティブ MVNO事業部 MVNO技術開発部 コンシューマサービス企画課長の早坂忍氏に話を聞いた。

MVNO向け取り放題サービスは右肩上がりで伸びている

 大手キャリアが提供している取り放題サービスは、例えば加入しないと月々の割引(毎月割や月月割)が減るなど加入が前提になっているケースが多く、いい印象を持たない人は多いだろう。また、格安SIMの利用者には、そもそも毎月の通信費を極力抑えたいというニーズがあるため、わざわざ別途料金を払ってまで、取り放題のオプションサービスを利用したいのかは疑問に思う人も多いだろう。

取り放題.jp&グルメギフト得々オプション パラダイムシフトの牟禮知仁氏

 だが牟禮氏によると、加入者数は非開示ながら、ユーザー数は右肩上がりで伸びているという。

 これまで他社で提供してきた取り放題.jpのユーザー属性(2016年8月時点)は男性が62%、女性が38%で、年齢別だと30代が最多の27%、40代が26%と続く。50代が13%で、「意外と40〜50代が多い」(牟禮氏)のは、医療系のサポートが受けられる「カラダとココロの電話サポート24」が効いているそうだ。同サービスは、医療、健康、子育て、介護について、24時間365日無料で相談ができる。単独では提供されておらず、取り放題.jp会員限定のサービスとなる。

 他に、占い、ニュース、天気予報、LINEで使えるスタンプなども人気を集めているという。

 「CP(コンテンツプロバイダー)からも引き合いはいただいていますが、110ぐらいの数を保ちながら、コンテンツは入れ替え制にしています」と牟禮氏は説明する。やみくもに増やさない形にしているのは、「埋もれるコンテンツ群が出てくる」ため。特に人気の高いコンテンツを優先的に残している。

 OS別の比率はAndroid:iOSで6:4。コンテンツの大半がアプリではなく、ブラウザで利用できるもの。アプリにしないのは、App StoreはAppleの審査が必要になり、提供のハードルが高くなるため。AndroidだとGoogle Play以外で配信されているアプリをダウンロードするには、「提供元不明のアプリ」をオンにする必要があるため。これをオンにする操作は初心者にはハードルが高く、「インストールして大丈夫なの?」という漠然とした不安を抱かせる恐れが高い。ブラウザなら簡単に、かつ安心して使ってもらえるというわけだ。

取り放題.jp&グルメギフト得々オプション 取り放題.jpのコンテンツは、ブラウザで利用できるものが大半

IIJが取り放題サービスを導入した理由

 MVNOが取り放題サービスを導入するメリットとして、当然ながらARPU(1回線あたりの売り上げ)の向上が挙げられる。だが、ユーザーのニーズとコンテンツが合わなければ意味がない。特にIIJはリテラシーの高いユーザーが多く、このようなサービスは向かないのでは、とも思われるが……。

取り放題.jp&グルメギフト得々オプション インターネットイニシアティブの早坂忍氏

 早坂氏は「もともとわれわれも、オプションサービスは提供していましたが、端末の補償やセキュリティ、データのバックアップなど、実用性の高いものが中心でした。キャリアと違って、MVNOに来る方は、端末とSIMを自分で選んで購入している人が多かった」と振り返る。

 しかしIIJmioを取り巻くユーザー層は、徐々に広がりつつある。「最近、販路に追加した日本郵便では、ITにあまり詳しくない方や、シニアの方が申し込まれるケースが増えています。(SIMと端末をセットにした)『コミコミセット』も始めましたが、そうした方々に向けて、セットで使いやすい状況を作ることが、新しいターゲットに対するアプローチだと思っています。その中でパラダイムシフトさんからご提案いただいた取り放題.jpは、買って楽しい、エンタメ性の高い取り組みだったので、採用を決めました」と早坂氏は話す。

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

関連キーワード

IIJ | IIJmio | MVNO | ARPU | 三太郎 | SUPER FRIDAY


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月13日 更新
  1. 庵野秀明、GACKT、ひろゆき、ドワンゴ川上らが集結 “カメラのいらないテレビ電話”をうたう新サービス「POPOPO」18日に発表へ (2026年03月11日)
  2. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」は何が違う? 3万円の価格差をスペックから検証する (2026年03月10日)
  3. どこでもウユニ塩湖? 3COINSで550円の「スマホ用反射ミラークリップ」を試す (2026年03月12日)
  4. 「Galaxy S26」シリーズはどこが安い? 一括価格と2年間の実質負担額を比較、お得なキャリアはココだ (2026年03月11日)
  5. 「iPad Air(M4)」実機レビュー 「もうProじゃなくてもいい」と思えた性能、だからこそ欲しかったFace ID (2026年03月09日)
  6. 100W出力で急速充電対応「UGREEN USB Type-Cケーブル」が43%オフの743円に (2026年03月12日)
  7. Xiaomiからも“デカバ”モデルが登場! 1万mAhバッテリー時代が到来 (2026年03月12日)
  8. ドコモ「ガラケー取扱説明書の掲載を終了します」 3G終了に伴い、事前保存を呼びかけ (2026年03月11日)
  9. キーボード付きスマホ「Titan 2 Elite」がUnihertzから登場 実機に触れて分かった“絶妙なサイズ感” (2026年03月09日)
  10. サムスンに聞く「Galaxy S26」シリーズ開発秘話 AI機能はさらに賢く、商用化まで5年を要した「プライバシーディスプレイ」 (2026年03月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年