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» 2008年03月05日 11時45分 UPDATE

モバイルノート08年春モデル徹底検証:第4回 小型軽量ノート6台の液晶ディスプレイを究める (1/3)

モバイルノートだって、液晶ディスプレイの品質にはこだわりたい。今回は最新の小型軽量モバイルノート6台を並べて、細部に至るまで比較した。

[前橋豪,ITmedia]
tm_0802mnb4_01.jpg 第4回のテーマは液晶ディスプレイだ

 重量1.3キロを切るDVDスーパーマルチドライブ搭載モバイルノートPCの比較特集もいよいよ後半戦に入る。前回は、NEC、ソニー、東芝、パナソニック、富士通の各メーカーが2008年春モデルとして展開している6台の小型軽量モバイルノートPCについて、DVDスーパーマルチドライブやインタフェース構成などの拡張性をチェックした。

 本特集で取り上げるのは以下の6モデルだ。いずれも小型軽量のボディに豊富な機能を搭載しており、持ち歩くときはかさばらず、使うときは大型のノートPCに見劣りしない使い勝手が得られるなど、携帯性と実用性を高い次元で両立している。

本特集で比較する6台のモバイルノートPC(実売価格は2008年3月5日現在)
製品名 メーカー 液晶ディスプレイ CPU HDD 重量 実売価格
LaVie J LJ750/LH NEC 12.1インチワイド(1280×800ドット) 超低電圧版Core 2 Duo U7600(1.2GHz) 160GB(2.5インチSATA/5400rpm) 約1.279キロ 27万5000円前後
VAIO type G VGN-G2KAN ソニー 12.1インチ(1024×768ドット) 超低電圧版Core 2 Duo U7600(1.2GHz) 80GB(1.8インチUATA/4200rpm) 約1.143キロ 22万5000円前後
VAIO type T VGN-TZ72B ソニー 11.1インチワイド(1366×768ドット) 超低電圧版Core 2 Duo U7600(1.2GHz) 80GB(1.8インチUATA/4200rpm) 約1.22キロ 25万円前後
dynabook SS RX1/T7E 東芝 12.1インチワイド(1280×800ドット) 超低電圧版Core 2 Duo U7600(1.2GHz) 80GB(2.5インチSATA/5400rpm) 約1.059キロ 22万5000円前後
Let'snote LIGHT CF-W7 パナソニック 12.1インチ(1024×768ドット) 超低電圧版Core 2 Duo U7600(1.2GHz) 80GB(2.5インチSATA/5400rpm) 約1.249キロ 25万円前後
FMV-BIBLO LOOX R70Y 富士通 12.1インチワイド(1280×800ドット) 低電圧版Core 2 Duo SL7100(1.2GHz) 120GB(2.5インチSATA/5400rpm) 約1.27キロ 22万円前後

 今回は、これらの液晶ディスプレイをじっくりと比較する。液晶ディスプレイは、ユーザーの作業効率に大きな影響を与える部分だ。ボディのサイズに制約がある小型軽量モバイルノートPCで、どれだけ快適なディスプレイ環境を実現しているのか、またそのためにどのような工夫が凝らされているのかに注目してほしい。

 なお、LaVie J LJ750/LHとLet'snote LIGHT CF-W7は試作機での評価となるため、実際の製品と異なる可能性があることをあらかじめお断りしておく。


液晶ディスプレイの違いを理解する

 本特集で集めた6台のモバイルノートPCが搭載する液晶ディスプレイのサイズと解像度は3種類に分けられる。VAIO type G VGN-G2KANとLet'snote LIGHT CF-W7が1024×768ドット表示の12.1インチスクエア液晶(アスペクト比は4:3)、LaVie J LJ750/LHとdynabook SS RX1/T7E、FMV-BIBLO LOOX R70Yが1280×800ドット表示の12.1インチワイド液晶(16:10)、そしてVAIO type T VGN-TZ72Bが1366×768ドット表示の11.1インチワイド液晶(16:9)だ。

 画面サイズはVAIO type T VGN-TZ72Bが最も小さいが、逆に解像度は一番高い。そのため、一画面内の情報量は多いものの、同じサイズのアイコンや文字がほかのモデルより一回り小さく表示される点は覚えておきたい。

 プリインストールOSのWindows Vista Home Premium/BusinessでWindowsサイドバーを常用したり、DVD-Videoの映画タイトルを再生する場合などを考慮すると、スクエア液晶よりワイド液晶のほうが使いやすいが、VAIO type G VGN-G2KANとLet'snote LIGHT CF-W7は企業で継続利用されることを想定し、あえて旧来の1024×768ドット表示のスクエア液晶を採用し続けている。dynabook SS RXシリーズも業務用途を狙って開発された製品だが、登場時期が2007年6月と新しいこともあり、最初からワイド液晶を搭載してきた。今後、Windows Vistaがビジネス市場により普及すれば、VAIO type GやLet'snoteもワイド液晶に移行していくことが予想される。

 各モデルが搭載する液晶ディスプレイの主な仕様を下表にまとめた。画面サイズと解像度のほか、表面処理(光沢/非光沢)、光源(透過型/半透過型)、色域などに違いがある。

各モデルの液晶ディスプレイ(その1)
製品名 メーカー サイズ 解像度 表面処理 ドットピッチ メーカー呼称 備考
LaVie J LJ750/LH NEC 12.1インチワイド 1280×800ドット 光沢 0.204ミリ 高輝度低反射スーパーシャインビュー液晶
VAIO type G VGN-G2KAN ソニー 12.1インチ 1024×768ドット 非光沢 0.240ミリ ハードコート
VAIO type T VGN-TZ72B ソニー 11.1インチワイド 1366×768ドット 光沢 0.18ミリ クリアブラック液晶(ピュアカラー/ARコート) NTSC比72%以上
dynabook SS RX1/T7E 東芝 12.1インチワイド 1280×800ドット 非光沢 0.204ミリ 半透過型
Let'snote LIGHT CF-W7 パナソニック 12.1インチ 1024×768ドット 非光沢 0.240ミリ
FMV-BIBLO LOOX R70Y 富士通 12.1インチワイド 1280×800ドット 光沢 0.204ミリ 高輝度低反射スーパーファイン液晶 狭額縁

 光沢仕様の液晶ディスプレイにはメーカー独自の呼称があり、NECは「スーパーシャインビュー液晶」、ソニーは「クリアブラック液晶」、富士通は「スーパーファイン液晶」と名付けているが、これらは同じメーカーの製品間で液晶ディスプレイのランクを区別するためのものだ。異なるメーカー同士の液晶ディスプレイを比べる場合の指標にはならないので注意してほしい。

 それでは、各モデルの液晶ディスプレイを正面から見た場合の視認性を写真とともにチェックしていこう。

tm_0802mnb4_02.jpg LaVie J LJ750/LH:1280×800ドット表示の12.1インチワイド液晶パネルを採用する。表面の光沢処理もあって、発色とコントラストは不満がないレベルだ。発色は白が緑に寄る傾向にあり、光沢パネルながら表示には少しざらつきがある。また、画面の周辺部では輝度が若干落ちる
tm_0802mnb4_03.jpg VAIO type G VGN-G2KAN:1024×768ドット表示の12.1インチスクエア液晶パネルは、ドットピッチが大きい半面、横の解像度が少し狭い。非光沢仕様で発色やコントラストは落ち着いた印象。表示には少しざらつきがある。画面に傷がつきにくいようにハードコーティングを施しているのもポイントだ

tm_0802mnb4_04.jpg VAIO type T VGN-TZ72B:1366×768ドット表示の11.1インチワイド液晶がユニーク。画面サイズは小さいが、高解像度で情報量が多い。光沢液晶だが、外光の映り込みは少ないほうだ。ほかの5台と比べて、明らかに色域が広く、コントラストも高いため、表示品質は良好。低反射処理(ARコード)の特性か、発色は若干マゼンタに寄る傾向にある
tm_0802mnb4_05.jpg dynabook SS RX1/T7E:1280×800ドット表示の12.1インチワイド液晶パネルは、バックライトと外光反射の両方を光源とする半透過型となっており、明るい屋外での視認性が非常に高い。ただし、屋内での発色やコントラストは不利になる。表示傾向は色温度が高めで、画面左に少し輝度落ちが見られた。表面は非光沢処理だ

tm_0802mnb4_06.jpg Let'snote LIGHT CF-W7:1024×768ドット表示の12.1インチスクエア液晶パネルは、ドットピッチが大きいものの、やはり横方向の解像度が少し狭い。非光沢液晶で最大輝度も比較的低いので、発色やコントラストは控えめ。表示には少しざらつきがある
tm_0802mnb4_07.jpg FMV-BIBLO LOOX R70Y:1280×800ドット表示の12.1インチワイド液晶パネルを搭載している。表面は光沢仕様で、発色やコントラストは十分だ。発色は若干緑っぽい。液晶ディスプレイ左右のフレーム幅が約5.4ミリの狭額縁設計となっている

 光沢(グレア)処理の液晶ディスプレイを採用するのは、LaVie J LJ750/LH、VAIO type T VGN-TZ72B、FMV-BIBLO LOOX R70Yの3台だ。これらは液晶パネル表面の光沢処理により、バックライトの光が乱反射せずに抜けていくため、発色が鮮やかで黒の締まりもよい。ただし、蛍光灯などの外光が映り込むというデメリットもある。液晶パネルには低反射処理が施されているので、鏡のように自分の姿や背景が映り込むことはないが、利用場所によっては気になることもあるだろう。

 ちなみに、外光の映り込みが最も目立たないのはVAIO type T VGN-TZ72Bだった。また、VAIO type T VGN-TZ72Bは色域がNTSC比で72%以上と広いこともあり、発色の鮮やかさとコントラストの力強さで他機種を上回っている。

 非光沢(ノングレア)処理の液晶ディスプレイは、VAIO type G VGN-G2KAN、dynabook SS RX1/T7E、Let'snote LIGHT CF-W7が採用している。これらは外光が液晶パネル表面で乱反射するため、背景の映り込みは少なく、長時間の使用でも目が疲れにくいが、バックライトの光も拡散されることから、発色が控えめでシャドウが浮きやすい。

 次のページでは、引き続き各モデルが搭載する液晶ディスプレイの輝度と視野角を横並びで比較していく。

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