自作パーツ市場全体で目立っていたのは、HDDの値下がりとAMD系の新マザーの登場だ。
限定キャンペーンにより、HDDの最大容量となる3Tバイトモデルが1万円切りしたのは前回お伝えした通り。その流れから、先週は通常価格で1万円割れするショップも複数見られるようになった。対象はウェスタンデジタルの「WD Caviar Green WD30EZRX」だ。
PC DIY SHOP FreeTは「導入する環境を選ぶものの、普通に3TバイトHDDを買われる人は増えています。容量単価では2TバイトHDDと差がなくなっているので、この傾向はしばらく続くのではとみています」という。
なお、ほかのメーカーの3TバイトHDDは1万円台前半で落ち着いている。先週は日立の3TバイトHDD「Deskstae 0S03229」が1万2000円台でデビューしており、こちらも安定した人気がある。
ツートップ秋葉原本店は「従来からある日立の3Tバイトモデル『0S03088』が回転数7200rpmだったのに対して、こちらは回転数可変で5400rpmがベースになっているようです。やや遅くなりますが、そのぶん安いですし、SATA 3.0にも対応しているので、速度差はあまり気にせず選ぶ人も多いと思います。いまウェスタンデジタルの対抗馬としての勢いが1番あるのは日立なので、売れてHDD全体を盛り上げてくれたらと思います」と話していた。
もう1つの注目株は、AMD 990FXマザーだ。AMD 990FXは、近い将来登場するSocket AM3+対応CPUと現行のSocket AM3に両対応する新世代のチップセットで、すでにギガバイトから搭載マザーが出回っている。先週はさらに、MSIやECSからもラインアップが登場し、選択肢が一気に増えた。価格はMSIの「990FXA-GD80」が2万8000円前後で、ECSの「A990FXM-A」が2万1000円前後から2万4000円弱となっている。
そのほか、ASUSTeKからは、990FXの1つ下となる「AMD 990X」を搭載する「M5A99X EVO」が1万8000円弱でデビューしたほか、PCI Express x16のサポートが1基のみとなる下位チップセット「AMD 970」を搭載したマザーもギガバイトとASUSTeKから発売されている。価格は1万円前後から1万4000円のあいだ。
Scoket AM3+対応CPU「ブルドーザー」が登場するまでは新チップセットのフル機能を発揮できないが、すでに好調に売れていると語るショップはいくつかあった。ソフマップ秋葉原本館は「Sandy Bridgeマザーにはかないませんが、AMD系でマシンを組んでいる人にとっては期待通りのできということで、安定した支持を得られると思います。人気メーカーのマザーが最初から潤沢に出回っているのも大きいかもしれませんね」と話していた。
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