スラスラ手書き、デジタイザーペンが心地よい──Windows 7搭載8.9型タブレット「HP Slate 2」を試すはじめての“オフィスタブ”にいかが?(3/3 ページ)

» 2011年12月15日 17時25分 公開
[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]
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パフォーマンスは相応 ただし高速SSDで“遅さ”は感じにくい

photo Windowsエクスペリエンスインデックスの結果

 PCとしての実パフォーマンスはどうだろう。今回の評価は試作機によるものだが、WindowsエクスペリエンスインデックスはCPUの2.0、ゲーム用グラフィックスの3.0に対し、プライマリハードディスクが7.2と意外と高いスコアを示した。

 同じAtom Z670、2Gバイトメモリ、64GバイトのSSDを搭載するNEC「LaVie Touch(LT550/FS)」の各種ベンチマークテストと並べても値は似通っているが、SSDはややパフォーマンスがよいようだ、WindowsエクスペリエンスインデックスのプライマリハードディスクサブスコアやPCMark05でかなり、Crystal Disk Mark 3.0.1では特にライト性能でスコア差が見られた。


photophoto 各種ベンチマークテストの結果 左:PCMark7、右:PCMark05
photophoto LaVie Touchと値を比較 左:Windowsエクスペリエンスインデックス、右:CrystalDiskMark 3.0

 そのためか、そして過度な期待もしていなかったこともあるが、Windowsの基本操作、Webサイト/Webサービス、オフィスアプリケーションの利用範囲においては大きな不満なく扱えた。もちろん昨今の最新PCと比べると決して快適・万能とは言えないが、少なくともNetbookブーム期におけるAtomマシンで多くの人が感じたパフォーマンスの印象とはかなり異なると思われる。

ビジネスユーザーのセカンドPCとして

photo かつて販売されていた「タブレットPC」

 スマートフォンをはじめとするスマートデバイスの流行により、タブレットも「格好よくなければならない」「先進の使い方をしなければならない」といった風潮は確かにある。

 ちなみにWindowsタブレット、実はそこそこ古くから存在する。2004年ごろから2005年にかけて、残念ながら当時は流行し損ねた「タブレットPC」。日本HPも当時「HP Compaq Tablet PC TC1100」など、意欲的なモデルをいくつも投入していた。


photo  

 ともあれ、すべてのオフィス業務をタブレット1台に集約する──のは、少なくとも2011年末現在、現実的ではない。オフィスではこれまでのノートPC/デスクトップPC、外出にはタブレットを。まずはここからどう活用できるかを考えてもよいと思う。

 オフィスネットワークに接続、オフィスのセキュリティポリシーを満たすセキュリティ性能、場合によってはシンクライアントやVPNリモート接続用端末として、スタッフ教育やITサポートもこれまでのWindowsベースの社内システム資産を生かせる。

 Windows 7 Professional搭載、TPMセキュリティチップ+BIOSパスワード設定可、重量690グラムの8.9型サイズ。HP Slate 2は、PCパフォーマンスこそ標準的だが「はじめてのビジネスタブレット導入」のベースマシンとして、かなりバランスのよい仕様に仕上がっているといえる。



 古い記事のためデッドリンクや画像がないもの、一部時代遅れの内容のものが存在するのは了承願いたいが、オフィスシーンには当時の“タブレットPC”特集にも「あぁ、こういう部分は参考になるかも」というヒント、まだあると思う。試しに参照いただければ幸いだ。

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