見せてもらおうか、東芝製SSDの性能とやらを――「SSDN-3TB」徹底検証競合機種と比較(5/5 ページ)

» 2012年06月01日 12時56分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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ベンチマークテスト(4) PCMark7 1.04/Storage Score

 通常利用時の使用感の目安として、PCMark7も実行した。OS標準のアプリケーションを主に利用し、PCの日常的な操作をシミュレートする内容である。差はすくないものの、一応4台中でトップのスコアをマークした。ほかのSSDに比べて特にどの項目が得意であるとか、そういったクセはあまり見えてこない。

PCMark7 1.0.4/System Storage Scoreによる性能比較

AS SSD Benchmark 1.6.4237.30508

 AS SSD Benchmark/Compression Benchmarkの結果も掲載しておく。これはデータ圧縮効率別の転送速度を測定できるテストで、やはりSandForceコントローラの製品らしく、データ圧縮効率が高まるにつれて転送速度が高まっていることが分かる。同様の傾向があるIntel 520よりも、このテストにおける落ち込みはだいぶ少ない。

AS SSD Compression-Benchmark 1.6.4237.30508/Compression Benchmarkの結果(画面=左)と、AS SSD Compression-Benchmark 1.6.4237.30508/Compression Benchmarkの結果(画面=右)

2.5インチSSDの最速を争う1台

 メーカーからは特にSandForceコントローラであることは公表されていないが、チップのプリント、Intel 520と特性が共通する部分が多数見られるテスト結果からは、SandForceコントローラがベースになっていることは間違いなさそうだ。

 また、検証中の段階でライト性能が大きく低下してしまったが、その後検証を続けていろいろ試してみたところ、さらに低下し続けるということはなく、一度の速度低下後はほぼ安定して性能を維持できていた。低下した状態を基準に性能を判断すれば問題ないだろう。

 使用開始直後のスコアは総合力で現行No.1といえるきわめて優秀なものだったため、性能低下は残念だが、性能低下後も決して悪くないスコアを示している。同じSandForceコントローラを搭載しているIntel 520と似た傾向を示しつつも、ライト性能を中心に上回っている部分が多かった。

 SandForceコントローラ搭載モデルはNANDフラッシュやファームウェアによってかなり性能が異なるが、その中でも総合的にトップといっていい性能をもつ製品であり、2.5インチSSD全体の中でも最速を争う1台であることは間違いない。特にランダムアクセス性能を重視する人にとっては最有力となる製品だろう。

 SSDN-3T240Bの実売価格は2万9800円前後となっている。240〜256Gバイトクラスとしては高めの部類に入る。Plextor M3Pの最安値と同じくらいの価格だが、Intel 520(240GBモデル)やSamsung 830(256GBモデル)が2万円台前半で手に入ることを考えると少し割高感はある。強いランダムアクセス性能に魅力を感じる人、フラッシュメモリやストレージで実績のある東芝製であるという点、あるいは周辺機器やサプライメーカーとしておなじみのアイ・オー・データ機器による日本語パッケージ品であるところに安心感を感じるのであれば、検討する価値はあるだろう。

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