「iPhone 5」のLTEテザリングが快適すぎる!! WiMAXと勝負してみた広田稔のMaッ……iPhoneでいくの(10)(5/5 ページ)

» 2012年10月04日 11時13分 公開
[広田稔,ITmedia]
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快適過ぎて、すぐに帯域制限に達しそうな予感

 LTEにやられっぱなしに見えるWiMAXだが、現時点でのエリアの広さと速度制限がないのは魅力だ。

 実はSPEEDTESTのベンチマークが終わった後に、テザリング利用時におけるiPhone 5のバッテリー駆動時間も調べていた。ニコニコ動画を開き、動画を連続再生させて常にデータを読み込ませるようにして、どれぐらいバッテリーが持つのか?

 深夜1時に検証をスタートし、しばらく見ていて1時間30分後に75%まで減ったのを確認し「だいたい6時間くらいかな」と予想して仮眠を取る。その後、朝5時に起きてMacを見たところ、なんと動画の再生が止まっていた。

 「おかしいな?」と思って慌てて再生を指示するが、どうもデータの読み込みがやたらと遅い。ふと気がついてiPhoneの「設定」アプリから利用データ量を確認してみると、受信が3Gバイトに達していた。どうやら通信のし過ぎで速度制限がかかってしまったようだ(制限にかかるまで見てもバッテリーが半分ぐらい残っていたiPhone 5もスゴいが)。

SPEEDTESTの検証が終わった時点で残りが60%だった(画像=左)。検証のためとはいえ、さすがに1日で3Gバイトは通信しすぎ……。ちなみにデータ量は検証直前にリセットしていた(画像=右)

 つまり、あまりに快適な速度だからと連日動画を見まくっていると、すぐにひと月の上限である7.5Gバイトに達してしまうということだ。iPhone 5を手に入れたら固定のネット回線を解約してテザリング1本にしぼりたいと考えている人は、毎月、どれくらいデータ通信しているのか事前に把握してからのほうがいい。

 出先でも動画をよく見る人なら、公衆無線LANとの併用も視野に入れておこう。iPhoneの契約時に申し込んで無料で使える「au Wi-Fi SPOT」は、iPhone以外に手持ちの機器をもう1台つなぐことが可能で、MacやiPad用の接続ツールも用意している。au Wi-Fi SPOTが使えるところでは、積極的に公衆無線LANに切り替えていくのがベターだろう。

 WiMAXならこうした細かいことを考えずに、ざっくり運用できる。自宅やよく行く場所でどれくらいの速度が出るのか調べたいなら、UQ WiMAXが15日間の無料体験を実施してるので申し込んでみるといい(Try WiMAXレンタル)。

 ともあれ、今までたまに出先でPCをネットにつなぎたいことがあっても、モバイルルーターを持ってなくてできなかった人にとって、iPhone 5のテザリング対応は喜ばしい出来事といえる。しかも、12月末までに申し込めば2年間はタダで使えるわけだ。

 取引先に早くついて喫茶店で待ってる間にぶらぶらネットを見たり、旅行先の宿で撮った写真を編集してネットに上げたり──。今まで以上にノート型Macを活用できるシチュエーションが増えるので、ぜひテザリングが使えるということを覚えておいて、日常生活に組み込んでいこう。

著者紹介:広田稔

 Mac雑誌の編集者、IT系ニュースサイトの編集記者を経てライターに。アップルとインターネットが専門分野で、初代iPhoneが発表された「Macworld Expo 2007」や、初音ミクの海外初ライブとなる「MIKUNOPOLIS」、ニコニコ動画史上最大のイベント「ニコニコ超会議」などをがっつり取材した。

 近著は「ニコニコ動画めもりある ニコニコ大会議編」(アスキー・メディアワークス)など。個人のTwitterアカウントは「kawauso3」です。


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