独断と偏見で選ぶ!! Mountain Lionで感じた「10の便利」広田稔のMacでいきます(8)(1/3 ページ)

» 2012年08月01日 18時42分 公開
[広田稔,ITmedia]

わずか4日で300万ダウンロードを達成した「Mountain Lion」。もう入れました?

Mountain Lionはダウンロード販売のみ。画面左上にあるリンゴマークから「App Store」を選んで現れる「Mac App Store」にて、1700円で購入できる

 アップルが7月25日に「OS X 10.8 Mountain Lion」をリリースしてから早1週間。コアなMacファンなら初日にダウンロードして、あれこれと試している人も多いはず。筆者もいきなり仕事のメインマシン(MacBook Pro Retinaディスプレイモデル)をアップデートして、ガリガリ使っております。

 初見の感想は「地味なアップデートだなー」というもの。OSのメジャーバージョンアップというと、Windowsユーザーなら画面構成や使い勝手に大きく手を入れる印象を持つかもしれないが、ここ最近のOS Xは、従来のユーザーが違和感なく移行できる程度にしか変わっていない。

 筆者の印象では、2007年10月にリリースし、「Time Machine」や「Boot Camp」をサポートした「Mac OS X 10.5 Leopard」あたりから基本的な操作感覚は一緒だ。新OSにアップデートしても無理に慣れる必要なく、新機能のよさを享受できるのは、重要なことだと思います。

 ただ地味とはいえ、わずか1週間使っただけでも、「お、これいいじゃん」という発見はいくつかあったので、今回はそんなじわじわくる系の新機能をまとめていこう。

(1)iCloudでMac間のSafariを同期

 まず最初に挙げたいのが、iCloudでの同期だ。複数台のMacを持っていると、すべての端末で共通化したほうが便利なデータがいくつか出てくる。最たるものはSafariのブックマークだが、Mountain LionならiCloudで同期できるようになる(……って、実はiCloudの前身としてアップルが提供していた「Moblle Me」の機能が戻っただけなんですけどね)。もちろんMac間だけでなく、iPhone/iPod touch/iPad、Windows PCともシンクできる。

 ただ、ブックマークだけでなく、リーディングリストや開いてるウィンドウとタブまで同期してくれるようになったのは新要素だ。Webブラウズしているときに気になるページがあったら、「command」+「shift」+「D」でがんがんリーディングリストに追加しておき、移動中のiPhoneで消化するといった使い方も可能。画面の広いデスクトップ型Macで、タブを数多く開いて常に表示している人は、サブマシンのノート型Macをたまに持ち出した場合でも、いつも見ているページにすぐアクセスできる。ちなみにアップルはiCloudについて「同期」という表現を使わないのだが(説明ページでも見当たらない)、分かりやすいように「同期」にしている。

iCloud経由でMacやiPhoneのリーディングリストを同期(画面=左)。好きな端末でリーディングリストに追加したWebページを読めるようになる(画面=右)

ツールバーにある雲のアイコンをクリックすると、ほかのMacのSafariで開いているウィンドウが表示される(画面=左)。きちんと同期されない場合は、「システム環境設定」の「iCloud」で一度Safariをオフにし(画像=中央)、再度オンにして「統合」を指示してみよう(画像=右)

(2)iCloudで同期できる「メモ」ソフト

 iCloudを経由し、iPhoneの「メモ」アプリと同期できる「メモ」ソフトもお気に入りだ。今までも「メモ」アプリの内容は、Macの「Mail」に同期されて「メモ」項目で絞り込み表示できていたが、メッセージが届くたびにメールボックスに切り替えなければならず、常時メモを表示しておけないのが不満だった。

 今回、別ソフトとして切り離されたことで、好みの使い方が実現できるようになった。移動中にiPhoneで原稿のドラフトを書き、腰をすえられる場所にきたらMacBook Proを開いて構成を煮詰めるといった用途にドンピシャだ。

 似たようなことはクラウドメモサービスの「Evernote」でもできるのだが、筆者はEvernoteを作業が終わったファイルの保存場所として使っているため、内容がコロコロ変わるメモはなんとなく置きたくない。そのため「メモ」も併用している。ちなみに「リマインダー」ソフトは、なぜかしっくりこないので2軍落ちです……。

「システム環境設定」の「iCloud」で「メモ」をオンにしておけばMacとiPhoneでメモが同期される(画像=左、右)

(3)AirPlayミラーリング

 AirPlayミラーリングは、Macのデスクトップを、無線LAN経由で「Apple TV」に配信し、テレビで見られるという新機能。Apple TVはアップルのネットワークメディアプレーヤーで、今までiPhoneやiPadではこのAirPlayミラーリングを使って画面をテレビに出力できていた。今回、iOSに次いでMacも対応し、最大1080p(1920×1080ドット)の画面サイズで音声を含めて配信できる。

 動画共有サービスのうち、YouTubeやVimeoならApple TVの標準機能で視聴できるが、Ustreamやニコニコ動画は非対応。そんなときはMacからAirPlayミラーリングを使う(この前、花火大会の生放送をやっていたので、テレビにミラーリングして見てましたが、やっぱり大画面で見ると迫力が違う!)。

 Macが普及している会社では、会議室のプロジェクターやテレビにもApple TVを据え付けておけば、ケーブルを差す手間なく簡単にプレゼン資料を映し出せる。スマートなプレゼンに上司からの評価もアップ。社内の強敵(とも)から一目置かれる存在になり、女子社員からはあこがれのまなざしが! (※効果には個人差があります)

何はともあれ必要なのは「Apple TV」。今までMacは、iTunesの画面から配信先を選んでApple TVに音楽や動画を流すことができたが、今回からデスクトップそのものを表示するのでどのアプリでもテレビで見られる。お値段わずか8800円なので、買っておくべし(画面=左)。AirPlayミラーリングは、2011年以降に発売されたMacのみ対応。MacとApple TVを同じ無線LANにつなぐと、Macのメニューバーにアイコンが現れるのでここから選ぶだけでOK(画面=右)

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