PCパーツの多くは輸入品であるため、自作PC市場は大雑把に言えば「円安=値上がり、円高=値下がり」という傾向がある。今週は金曜日(5月10日)に円安が急加速し、為替レートが約4年ぶりに1ドル100円の大台を超え、101円台まで円安が進んだ。
これを受け、TSUKUMO eX.は「メモリやSSD、グラフィックスカードなど複数のジャンルに影響が出ると思います。値動き自体はそれほど異質ではないものの、1ドル100円を超えたら値上げしよう、などと考えているメーカーや代理店は少なくありません。その線を踏み越えたことで、さまざまな製品が一斉に値上げされる可能性があります。仕入れ値に影響が出るのは2週間後くらいではないでしょうか」と警戒を口にする。
一方、すぐ価格に影響が出ると予想するショップもある。ソフマップ秋葉原リユース総合館は「仕入れ値の変化を待たずに、ショップレベルで値上げする動きも出てくると思います。1店舗だけならば(周囲のショップに比べて高くなり売れなくなるため)すぐ元に戻りますが、周りのショップも同調すれば街全体の値動きとなります。そういった値上げの第一波は、100円を超えた今いつ起きてもおかしくありません」と語る。
ただし、半年前に円安が始まったときほどの派手な値上がりはないとする見方が多勢だ。「ここから一気に105円まで越えるほどの勢いになったら別ですが、いずれ1ドル100円を越すのは皆予想できていたと思います。なので、パニック的な値動きはなく、少しずつ淡々と上がっていくのではないでしょうか」(パソコンハウス東映)という。
総合的に見れば焦る必要はなさそうだが、近々買おうと思っているパーツがあるなら、今のうちに買っておくとお得かもしれない。
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