補助電源ナシで使える「GeForce GTX 750 Ti」の性能をチェックMaxwell第1弾はミドルレンジから登場(3/3 ページ)

» 2014年02月19日 18時28分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]
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この電力性能比は確かに魅力! 「遊べるコンパクトPC」を自作してみたくなるGPU

 最後は消費電力をチェックしよう。アイドル時がほぼ横並びなのは、最近のGPUの省電力機能の恩恵だ。肝心なのは高負荷時。GTX 750 Tiは、R7 260Xと比べると40ワット程度低い結果になった。

 パフォーマンス検証の結果では得手不得手が分かれたが、平均すればほぼ同じパフォーマンスといってよい2つのGPUで、40ワットも差が出ることは興味深い。ただし、補助電源端子を搭載したGTX 650よりは高かった。

消費電力(電力設定:バランス)

 GeForce GTX 750 Tiは、Radeon R7 260Xと対等のパフォーマンスを見せつつ、消費電力値では40ワットも下回っており、Maxwellアーキテクチャの電力性能比は確かに優れていると感じる。もちろん、GTX 750 Tiのパフォーマンスをもってすれば、DirectX 11ゲームならフルHDで中〜高画質、DirectX 9ゲームならフルHDかつ最高画質でプレイできるだろう。

 GTX 750 Tiの価格は149ドルラインとされているが、各メーカーのオリジナルモデルを日本円に直せば1万円台後半あたりとみられる。R7 260Xもおよそこのゾーンではあるが、発売から日が経っていることもありGTX 750 Tiの予想価格よりもやや安く、1つ上位のR9 270も2万円を切るモデルが登場している。また、RadeonにはR7 265も登場しており、この価格帯はかなり厚い。AMDにはMantleという切り札もあって、GTX 750 Tiは、こうした復数のライバルと競ることになりそうだ。

 GeForce GTX 750 Tiで示されたMaxwellアーキテクチャの性能は、次のGPUに期待を持たせるものとなった。KeplerのGTX 680が、電力性能比で大きなインパクトを与えたのと同様、MaxwellのハイエンドGPUにも期待したいところだ。GeForce GTX 750 Tiも、補助電源なしで短いカード長のモデルなら、小型で省電力なゲーミングPCにうってつけ。パフォーマンスの向上で遊べるタイトルの選択肢も増えた。コンパクトなゲーミングPCというジャンルでの盛り上がりが期待できる。

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