新型iPhoneはAppleの独自設計プロセッサ搭載か

» 2010年04月20日 14時24分 公開
[Michelle Maisto,eWEEK]
eWEEK

 韓国の英字紙Korea Timesが4月19日に報じたところによると、米Appleは次期iPhoneに社内で独自に設計したアプリケーションプロセッサ(AP)を採用する見通しという。

 「業界のある上級幹部」の話として、同紙は次のように報じている。「これまでiPhoneには、Appleのエンジニアが一部を設計し、韓国Samsung Electronicsが製造したAPが使われてきた。だがAppleは第4世代のiPhoneについては自社設計のAPを使うことを決定した」

 「これは少なくとも、Samsung ElectronicsのシステムLSI事業にとっては良いニュースではない」とさらにこの幹部は続けている。SamsungのLSI事業は今後も、Apple向けの不揮発性の非メモリチップについては生産を行う見通し。

 アプリケーションプロセッサ(AP)がデバイスのOSを制御し、画像を処理する一方で、DRAMとNANDフラッシュメモリはデータの読み取り、書き込み、保存などのタスクを行う。

 2009年9月のiSuppliの調査によると、AppleのiPhone事業はSamsungにとって大きな収入源となっており、おそらく自慢の取引にもなっている。

 「2007年1月にiPhoneの初代モデルが初めて公開されて以来、SamsungはAppleのiPhone製造ラインの中心となるアプリケーションプロセッサの座を占有してきた」とiSuppliのアナリスト、フランシス・シデコ氏は指摘している。「新しいiPhone 3GSモデルにより、iPhoneはスマートフォン市場でのシェアを拡大しつつあり、Samsungもまたアプリケーションプロセッサの出荷数を伸ばしている」と同氏。

 iSuppliが2009年6月下旬に行った原価分析では、SamsungのプロセッサはiPhone 3GSの製造コストのうち、14ドル46セントを占めていた。

 「iPhoneのアプリケーションプロセッサをめぐるAppleとSamsungの提携は、Samsungにとって戦略上の見事な成功であり、おかげで同社は市場での立場を確立できただけでなく、現行の市場リーダーであるTexas Instrumentsに戦いを挑むこともできている」とシデコ氏は昨年9月に指摘していた。

 Samsungにとってこのシナリオを崩壊させる存在となりそうなのが、Appleが2008年4月に買収したプロセッサ設計会社PA Semiだ。第4世代iPhone向けのAPはPA Semiが設計するとみられている。

 Appleは例年どおり今年も6月に、AT&T Wireless向けの最新のiPhone端末を発表するとみられている。3月29日付のWall Street Journalによると、さらにAppleは米携帯電話最大手Verizon Wireless向けにCDMA対応のiPhone端末にも取り組んでいるという。もしこれが本当なら、CDMA版の端末は2011年の早い時期に登場する見通し。

 VerizonのCEO、イバン・サイデンバーグ氏によると、同社の次世代ネットワーク規格LTE(Long-Term Evolution)に対応するiPhone端末が開発されれば嬉しいが、その決定権は最終的にはAppleにあるという。

 「それはAppleが決めることだ。我々としてはいずれAppleの端末を扱えるようになることを期待している」と同氏は4月6日の記者会見で語っている。

 VerizonはLTEネットワークのサービスを今年開始する計画だが、Wall Street Journalによると、Appleはこのネットワークの本格始動を待つよりも、CDMA対応のiPhone端末を先にリリースする可能性もあるようだ。

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