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» 2006年08月29日 19時53分 公開

番号ポータビリティ前に“先手”で仕掛けるKDDIの勝算(2/2 ページ)

[園部修,ITmedia]
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全機種のデザインを「HEXAGON」「MACHINA」の坂井直樹氏が監修

Photo 「デザインのauを坂井直樹なりに作っていきたい」と話したウォーターデザインスコープ代表の坂井直樹氏

 もう1本の重要な柱となる、デザイン面での新たな取り組みとしては、多様化するユーザーのデザインに対するニーズに応えるため、ウォーターデザインスコープの代表、坂井直樹氏に全モデルのトータルプロデュースを依頼したことを明らかにした。

 従来、デザイン面では「“au design project”の端末と一般の端末にレベルの差があった」と小野寺氏は話す。全体的なデザインのレベルをさらに上げていくため、今後はコンセプトの開発からデザインのディレクションまで、auの全モデルを坂井氏がトータルにプロデュースすることになるという。

 坂井氏はオリンパスのデジカメ「CAMEDIA C21」、日産の「RASHEEN」や「Be-1」などの開発に携わってきたコンセプターだ。オリンパスの銀塩カメラ「O-Product」や「Ecru」、セイコーの腕時計「アスタリスク」など、ウィルコムの「W-SIM」や「TT」「DD」の開発に深く関わったことで知られる、山中俊治氏とともに手がけたプロダクトも多い。au design projectのコンセプトモデル、「HEXAGON」や「MACHINA」を田村奈穂氏とともにデザインしたのも坂井氏だ。

 坂井氏は秋冬モデルのデザインについて“Mature”というキーワードを挙げた。Matureとは「成熟した」という意味を持つ言葉。この言葉にはDelicate(デリケート)、Profound(奥深さ)、Temptation(誘惑)、Audacity(大胆さ)、Chic(上品)、Complex(複雑さ)、Individual(個性)、Classic(伝統的)という8つの要素が含まれており、これらの条件を満たすデザインを考えたという。

 「デザインのauを坂井直樹なりに作っていきたい」(坂井氏)

他キャリアのユーザーが入ってきても違和感がない新サービスを用意

 3本目の柱であるサービス面では、この秋一気に8種の新サービスを導入し、既存のユーザーだけでなく、他キャリアのユーザーにもアピールする(8月29日の記事参照)

 一斉情報配信機能「BCMCS」を利用した番組配信サービス「EZチャンネルプラス」では、高画質な動画を含む音楽番組などを配信。各ユーザーに100Mバイトのオンラインストレージを提供し、メールや写真などが保存できる個人ポータルサイト「au My Page」や、ドコモの「iチャネル」を彷彿とさせる、ニュースや天気情報を待受画面に無料配信する「EZニュースフラッシュ」も開始する。

 携帯の待受画面からアイコン、着信音まで一括してカスタマイズできる「EZケータイアレンジ」が一部対応機種で利用できるようになるほか、写真やイラストに音声を合成し、まるで話をしているかのようなムービーを作成できる「絵しゃべりメール」も提供予定だ。

 そのほか、「音楽」と「デザイン」という、auならではの魅力に惹かれてキャリアを変更したユーザーが、今まで利用していたサービスが使えなくなり不自由な思いをしなくてすむよう、すでに他社でも提供されているようなサービスも取りそろえた。その1つが「デコレーションメール」だ。これはドコモの「デコメール」と同等のサービスで、対応機種でHTMLメールの送受信が可能になる。もちろんドコモの端末ともやり取りできる。

 また端末のアドレス帳を簡単にバックアップしておける「アドレス帳預けて安心サービス」や、12月のCDMA 1x EV-DO Rev.A導入以降の開始になるが(8月22日の記事参照)、ドコモのFOMAやボーダフォン(ソフトバンク)の3G携帯とも通話ができる「テレビ電話サービス」も始める。

 「音楽や携帯でのネット利用など、auに期待されている分野でさらに一歩先を行くサービスを提供すると同時に、ほかのキャリアからauに移行して来たユーザーが、今までと同じように変わりなく携帯が使えるようにする」(井上氏)

 9月1日の「新規加入仮予約サービス」開始と同時に、積極的に他キャリアのユーザーを獲得していく構えを打ち出すKDDI。Xデーはもうすぐそこまで迫っている。

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