賑わう“ケータイ夏商戦”、思わぬブレーキ要因も携帯販売ランキング(6月18日〜6月24日)(2/2 ページ)

» 2007年06月29日 20時24分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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ウォークマンケータイは初登場8位──新機種はおおむね好調だが……

Photo W53T

 今回のau販売ランキングは、東芝製のスリムワンセグ「W53T」(前回3位)が初の首位に、続いて三洋電機製の「W52SA」(前回1位)、日立製作所製の「W52H」(前回2位)がランクインし、auのワンセグ搭載夏モデルが、前回と同様にTOP3を独占した。

 そのほか、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「ウォークマンケータイ W52S」も登場した。結果は残念ながら、少々期待外れの8位。デザインや色がカジュアルな傾向で想定ユーザー層がやや狭いこと、そして新規で2万円台半ばとやや高めの販売価格が多少のブレーキになった印象だ。ちなみに今回TOP3のワンセグ端末は新規で1万円台で販売されている。

 ただし、前モデルの「ウォークマンケータイ W42S」(2006年夏モデル)は発売後、やや日にちが経ち、価格が下がってきた頃に再度人気が上がる動きを見せ、長期に渡ってランクインした。確かに“2Gバイトメモリ内蔵のウォークマン”が例えば「1円」になるとすると、いつ買おうか……と考えさせられる。

 さて、6月に投入した夏モデルがおおむね好調なau端末だが、今回、初の首位に立ったW53Tにヒンジ部の不具合が判明し、既存購入ユーザー向けに無償交換を行うとともに、6月27日時点で販売を一時休止(再開は7月中旬頃になる見込み)することが分かった。残念ながらW53Tは、次回以降のランキングで大きく順位を下げると思われる。

 季節や商戦ごとに大量の新機種を投入する国内の携帯市場にあって、auはとくに多品種少量生産で短期売り切り型の戦略をとっているだけに、約半月とはいえ販売休止期間があるのはかなりのブレーキになってしまう。メーカーのイメージダウンも必至だ。ドコモも、2006年12月にバッテリーの不具合で、発売直後の「D903i」ら3機種の販売を一時休止したことが記憶に新しく、6月29日にはSH903iTVの不具合も確認された。昨今話題の「販売奨励金制度」の是非(関連記事参照)とともに、携帯各社は短期で新機種を開発することの弊害などへの対応にも迫られている。


1位から4位にシャープ端末が独占──7月の新機種登場ラッシュでどう変動するか

Photo 705SH

 ソフトバンクモバイルの販売ランキングは1位から4位まで前回と同じく、薄型の長期人気端末「705SH」、“AQUOSケータイ 3rd model”こと「912SH」、標準で20色を用意する“PANTONEケータイ”こと「812SH」、“AQUOSケータイ 2nd model”「911SH」のシャープ製端末4機種が占めた。

 2007年の夏モデルは、前回の初登場週に惜しくもランクインできなかったパナソニック モバイル製の“フラットスライド”端末「810P」(前回11位)が大きく順位を上げ、6位に食い込んだ。

 そのほかの夏モデル投入は7月に入ってから本格化する予定だが、ソフトバンクモバイルの新機種も6月末時点ではなかなか好調の様子だ。

 今後、7月上旬にボディにチタン素材を採用する東芝製の「814T」、シャープ製のエレガントなVGA液晶搭載端末「814SH」、メタルデザインを採用する814SHの兄弟機「815SH」、7月中旬に東芝製の“フルコーディネート”携帯「fanfun 815T」、7月下旬に、シャープ製の“フルスライド”ワンセグ携帯「FULLFACE 913SH」、HTC製のWindows Mobile搭載スマートフォン「X02HT」などが登場予定。新機種の登場が本格化する7月にランキングがどのように動くか、今から楽しみだ。


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