auケータイの型番は、2009年の春モデルから、年ごとに十の位が増えていく「W00xx」から、年に関係なくメーカーごとの通し番号となる「xx000」(xxはメーカー名)に変更された。それと同時に、もう1つ変更されたポイントがあるのをご存じだろうか。
2009年春モデル以降のau端末は、ボディから“WIN”のロゴがなくなっている。もちろん、CDMA2000 1x EV-DO方式を採用した“WINケータイ”であることには変わらないが、WINという名称は打ち出されていない。また、auの総合カタログや製品情報サイトでも、春モデル以降の機種については「CDMA 1X WIN」の表記は外されている。
KDDI広報部に問い合わせたところ、「料金プランが1XとWINで統一されたことで1XとWINを区別する必要がなくなったことと、CDMA 1Xの新規加入がまもなく終了することから、あえてWINブランドをアピールする必要がなくなったため」とのこと。ちなみに、型番ルールを変更した理由は「2年縛りの販売が増えたことで、型番の数字が小さいと、自分の機種が古いと感じてしまうお客さんがいることを考慮したため」だという。
CDMA 1X WINは2003年11月にスタートしたサービス。「WIN」は「We Innovate the Next」の略称で、「次世代の革新的なサービスを提供する意思表明のフレーズ」という意味が込められている。現在はCDMA2000 1x EV-DOの上位規格である「EV-DO Rev.A」も提供されているほか、KDDIは3.9Gの「LTE」を導入することも決定しており、WINが次世代の革新的なサービスを提供する役割は果たしたといえる。
ともあれ、au端末のもう1つの象徴ともいえるWINロゴが消えたのは、少し寂しくもある。WINロゴは端末デザインのアクセントにもなっており、着信イルミネーションとして機能するモデルや、WINロゴがホログラムとなって輝くモデルもあった。
余談だが、WINロゴは90度回転させると、「2/3」に見える。WINロゴを排したことはつまり、「2/3(業界2位)」ではなく「1/3(業界1位)」を目指す決意の表れなのでは……と考えるのは、さすがに邪推しすぎだろうか。
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