「XOOMはタブレットのあるべき理想像、自信がなければ投入しない」──モトローラ・モビリティの日本市場戦略今、日本は“エキサイティング”な市場(1/2 ページ)

» 2011年02月28日 21時00分 公開
[岩城俊介,ITmedia]

“XOOM”は、現時点で最高のAndroidタブレット

photo モトローラ・モビリティ インターナショナルディストリビューションマーケット担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのスピロス・ニコラコポウロス氏

 「日本では高品位で差別化ポイントのある製品しか投入しない。XOOMは真の意味で革新的なデバイスで、タブレット機器のあるべき姿だ」──。早期にスマートフォン・タブレット機器を軸にした方針に転換し、米国市場で成功した米国通信大手のMotorola。この成功手腕をひっさげ、“スマートフォン時代”が到来する日本市場にAndroid 3.0搭載タブレット「MOTOROLA XOOM Wi-Fi」で再参入する。来日したモトローラ・モビリティ(Motorola Mobilty)インターナショナルディストリビューションマーケット担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのスピロス・ニコラコポウロス氏が日本市場への狙いについて説明した。

 モトローラ・モビリティは2011年1月5日、米Motorolaより分社化して誕生。スマートフォンやタブレット機器などのモバイル機器、セットトップボックス(STB)機器、クラウドベースのユーザー向けネットサービスなどを軸に展開する。

 「モトローラは、スマートフォン・タブレット機器が“今後のデジタルライフの中核になる”と考えている。これを実現する戦略はごくシンプルだ。“ユーザーの声をしっかり聞き、徹底して魅力的なハードウェアを提供すること”、“Android OSを徹底活用し、ユーザーの利用価値を上げること”、“ユーザーが望み、必要と思う(クラウドなどの)ネットワークサービスで他社との差別化を図り、ユーザーの体験を最高のものにすること”、そして“ユーザーが消費だけから創造までも──の時代・使い方に移行する時、スムーズに移行するためにお手伝いできる機能・サービスを用意すること”となる。デジタルライフの中核になる機器とは、目覚めてから寝る時までずっと使っていられるもの。XOOM Wi-Fiの優れたデザインや機能、そしてタブレット機器向けにデザインされた最新のAndeoid 3.0(Honeycomb)を採用したこと、日本ではKDDIと組んで展開するのも、すべてこの概念に基づいている」(ニコラコポウロス氏)


photophoto モトローラ・モビリティは、「近い将来、スマートフォン/タブレット機器が家、仕事、移動中と隔てなくユーザーの生活の中核になる」を軸に製品展開を行う

 MOTOROLA XOOM Wi-Fiは、海外発売モデルにあるLTE/3Gデータ通信機能は備えないノンテレフォニーデバイスだ。通信は無線LAN(IEEE802.11b/g/n準拠)かBluetooth v2.1+EDRを用い、1280×800ドット表示に対応する10.1型ワイドの静電タッチパネル付き液晶ディスプレイ、高速な1GHz動作のデュアルコアプロセッサ(NVIDIA Tegra 250)、厚さ12.9ミリ/重量約700グラムの「できるだけ小型、でも画面サイズはできるだけ大きい」(ニコラコポウロス氏)とするピュアタブレットスタイルを特徴とする。

photophotophotophoto KDDIの田中社長はMOTOROLA XOOMについて「超!スゴイ注目度NO.1タブレットをどうにか“口説き落とせた”感じ。本当にほしかった」と述べた
photophotophoto 10.1型ワイド/1280×800ドット表示対応のタッチパネル付きディスプレイを搭載。高速なプロセッサや動画再生支援機能とともに、ホーム画面、Web、動画、地図、写真・電子書籍データ類、いずれもストレスなく操作できる。ボディは厚さ12.9ミリと薄く、約700グラム。電車内など、立ったまま構えるシーンでも手軽に扱える。裏面を含むデザイン性かつ質感よい意匠もポイントだ。裏面(の上部アンテナ部分以外)はアルマイト処理済みのアルミ素材を用い、サラサラとした金属素材特有の上質な感触が得られる
photophotophoto 裏面に電源キー、ステレオスピーカー、500万画素のメインカメラ、LEDツインフラッシュなどが備わる。microSDスロット兼SIMカードスロットは上面。XOOM Wi-Fiは3G通信モジュールは内蔵しないので、実質はmicroSDカバーとなる。なお、2010年にタブレット機器を発表しなかったのは、最適な解と判断したAndroid 3.0に注力したためとのこと「中途半端に3.0以下のバージョンで開発してしまったら、下位バージョン→3.0へのアップグレードは難しかったと思う」
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