「Pocket WiFi S(S31HW)」のプリセットアプリがAndroidの基本的なものだけだったのに対して、「Poket WiFi S II S41HW」(以下、S41HW)では「芸能ニュース」「BookLive!Reader for EM」「ビデオマーケット」など、エンタテインメントよりのアプリが増えた。特に、ゲームは「Mobage」「GREE」「ハンゲーム ショートカット」があらかじめインストール。またTwitterやFacebookなどのアプリもプリセットされており、コミュニケーションツールとしても“今どき”の仕様になった。
一方、電話やカレンダーなど基本的なアプリも、大きくなった画面に合わせてユーザーインタフェースが刷新されており、操作が快適になっている。中でもギャラリーはUIが大きく変更され、Picasaとの連動機能も搭載。アカウント情報を設定するだけで、オンライン上の撮り貯めた写真を閲覧できる。
S41HWはアウトカメラが有効画素数約320万画素CMOS、インカメラは有効画素数約130万画素CMOSを搭載しており、アプリを追加すればビデオチャットなども楽しめる。
カメラアプリのUIは、シャッターボタン、静止画と動画の切り替え、撮影画像の確認のみで、操作そのものはいたってシンプル。操作するボタンが少なく、直感的に扱えるが、撮影メニューは実に充実している。設定できるのは、アウトカメラとインカメラ、静止画と動画の切り替えのほか、デジタルズームの倍率、ホワイトバランス、位置情報、フォーカスモード、露出、シーンモード、表示サイズ、写真の画質、色効果の10項目。もちろん、それぞれに詳細な設定項目が用意されている。
またカラーフィルターも豊富に備え、シーンモードには「スポーツ」をはじめとして「ナイトスナップ」「シアター」「ビーチ」「雪」「夕焼け」など13種類のモードを選択可能。色効果も「モノクロ」「セピア」「白黒反転」「アクア」と4種類を用意した。ハイスペックモデルと比べると画素数こそ見劣りするが、ソフト面の撮影機能はかなり充実している印象だ。
バッテリーは前モデルから変更はなく、容量1200mAhのタイプを搭載。カタログスペックでは、連続通話時間が約300分、連続待ち受け時間は約300分となっている。しかし、S41HWで気になるのは、Wi-Fiテザリング時にどれくらいのバッテリーが持つのか――だろう。
テザリングの利用時間はカタログで約4時間となっているので、実際に試してみた。計測方法はノートPCとIEEE802.11gで接続し、YouTubeで動画の再生を繰り返すというもの。少しでも長い時間使えるよう、S41HWのバックライトを常に消灯しておく設定にした。
結果は、カタログスペックをより若干少ない約3時間だった。モバイル環境でひたすらYouTubeを見続けることはあまりないので、実際のテザリング利用でもカタログ値なみの時間は使えそうだ。S41HWのバッテリー性能は、データ通信専用のPocket WiFiと同程度の稼働時間を確保していると言えるだろう。
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