Xperiaの新しいフラッグシップモデル「Xperia Z1」が、IFA 2013開催前にソニーが実施したプレスカンファレンスで披露された。Xperia Z1は「Gレンズ」搭載のカメラと、「トリルミナスディスプレイ for mobile」「X-Reality for mobile」といったディスプレイの進化が大きなトピック。ソニーが家電で培った技術を惜しみなく注ぎ込んでおり、同社が掲げる“One Sony”を体現したモデルといえる。カンファレンスではソニーの平井社長が、Xperia Z1をメインの新製品として紹介していたことからも、今回のZ1にかける同社の本気度の高さがうかがえる。「今回は本当に自信があります!」という説明員のコメントも印象的だった。

カメラレンズ付近には「Gレンズ」の象徴である「G」の文字と、レンズのサイズを指す「1/2.3」、画素数を指す「20.7MP」の文字も(写真=左)。シャッターキーとして使えるカメラキーも搭載している(写真=右)製品名をXperia Z1(ゼットワン)としたのは、フラッグシップモデルの「Z」に、ソニーの新しい技術を最初に結集させたことを意味する「1st」から取ったという。また、ソニー関係者によると、Xperia ZはOne Sonyの序章だったが、Z1でついに本章が始まったことを表す「1st chapter」といった意味も込めているという。
外観はXperia Zの「オムニバランスデザイン」をベースにしており、背面のガラスパネルと、側面にあるアルミの大きな電源キーとボリュームキーはZと同じ。その上で、ディテールはさらに洗練された印象を受ける。
まず、ディスプレイのフレームは、ZのプラスチックからZ1ではアルミに変更し、いっそう存在感を高めている。これまで、アルミフレームを採用することはアンテナ性能に影響するため難しかったが、フレーム自体にアンテナ性能を持たせることで、この問題を解消したそうだ。アルミフレームはZ Ultraでも使われており、耐久性の高さにも貢献している。このアルミフレームは、側面が斜めにカットされているのも特徴だ。
もう1つ注目したいのが、4隅の角だ。4隅それぞれに、球体状の丸さを出しているのはZと同じだが、Z1ではZよりも丸さが増している。つまり側面をカットして、なおかつ丸さをさらに強調したことで、Zよりも手に優しいボディを形成している。デザインを最優先すると、どうしても持ちやすさは二の次になりがちだが、Z1ではデザインと持ちやすさを見事に両立させたといえる。
これまでの防水対応Xperiaは、イヤフォンジャックにキャップがあったが、Xperia Z Ultraに続き、Xperia Z1もイヤフォンジャックのキャップがなくなった。イヤフォンジャックの周りにはリング上のパーツをあしらい、ジャックの穴には余分なパーツが見えず、デザイン性にもこだわった。ただし、Micro USB端子は今回もキャップが付けられている。卓上ホルダを使えば気にならないのだろうが、やはり利便性を考えれば、Micro USB端子のキャップレス対応も望みたい。なお、リアカバーは今回も外せず、バッテリーは内蔵型となる。
物理的なサイズはXperia Z1の方がZよりも一回り大きくなっている。幅はZの約71ミリでもかなり大きな印象を受けたが、Z1の幅は約74ミリで、3ミリも増えている。ボディにアルミを用い、バッテリー容量が2330mAhから3000mAhに増量したことが影響してか、重さはZの約146グラムから約170グラムにアップ。ただ、手にするとずっしりと来る……かと思いきや、実際に触ってみると、数字ほどの重さは感じず、個人的には慣れれば問題ないレベル。重量バランスが良くできているのだろう。

アルミを削り出してフレームが完成するまでの流れを5ステップで展示(写真=左上)。元々はフラットなアルミ板を削り(写真=右上)、グレイに着色する(写真=左下)。さらに形を整えて側面を再び着色して完成(写真=右下)。フレームの色はボディカラーごとに異なる実際の質感が伝わるよう、動画でも紹介する。
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