iPhone導入でドコモが強調するもの/GALAXY Note 3の新しさ/イー・アクセス LTE実証実験の狙い:石野純也のMobile Eye(9月17日〜27日)(2/3 ページ)

» 2013年09月28日 23時00分 公開
[石野純也,ITmedia]

「GALAXY Note 3」の世界を広げる「GALAXY Gear」

 Samsung電子は、9月25日に5.7インチでペン入力が特徴の「GALAXY Note 3」を海外で発売した。GALAXY Note 3は9月にドイツ・ベルリンで開催されたIFAで発表された新端末で、「GALAXY Note II」よりも画面を大型化し、解像度もフルHDとなった。CPUの性能を向上させ、3GバイトのRAMを搭載するなど、ベースとなるスペックも底上げされている。同社はベルリンでの発表時に、日本で10月に発売することも明らかにしている。

photophoto 5.7インチ、フルHDの有機ELディスプレイを採用したGALAXY Note 3。9月4日(現地時間)にドイツ・ベルリンで発表され、25日にはグローバルでの販売が始まった。背面にレザー調素材を用いているのが、デザイン上の特徴だ

 ただ、こうしたスペック以上にSamsung電子が強調しているのが、Sペンの用途を拡大したことだ。同社の 無線事業部 戦略マーケティング室長 イ・ドンジュ氏が「Sペンは、GALAXY Note 3でコミュニケーションツールとして強化した」と述べているように、ペンの位置づけが文字や絵を描くためのツールから、一般的な操作をより便利にするためのツールに改められている。

 その代表例が、「エアコマンド」と呼ばれる機能。GALAXY Note 3ではSペンを画面に近づけ、ボタンを押すと扇状のメニューが出現する。ここに手書き文字が認識される「アクションメモ」や、Webや動画を自由に切り取って保存しておける「スクラップブック」などがまとめられている。ペンで操作するというコンセプトは、指で画面をタッチするスマートフォンに対する新たな提案だったが、誰もが絵を描くわけではない。そのため、海外ではプレスから、Sペンは本当に使われているのかという質問を耳にすることもあった。GALAXY Note 3に搭載された新機能は、こうしたニーズに応えるものと言えるだろう。

photophotophoto Sペンの用途を広げ、一般的な操作をサポートするツールとして位置づけし直した。代表例が「エアコマンド」で、扇状のメニューにペンを活用すると便利な機能がまとめられている。Windowsでいうと、右クリックメニューに近い役割を果たす

 GALAXY Noteシリーズの売りである大画面を生かした機能も充実させ、マルチウィンドウ機能を強化。ファイルの受け渡しなどに対応したほか、一部だが同じアプリを2つ同時に立ち上げることも可能になった。また、Sペンで指定した範囲にミニアプリを起動する、「ペンウィンドウ」という機能にも対応している。

photophoto マルチウィンドウ利用時にファイルをドラッグ&ドロップできたり、画面内に任意のサイズでミニアプリを立ち上げられたりするのも、GALAXY Note 3の特徴だ

 GALAXY Note 3の「コンパニオンデバイス」として企画されたのが、腕時計型の周辺機器「GALAXY Gear」だ。コンセプトは“スマートフリーダム”。スマートフォンと連携し、手を使わずにさまざまな操作ができるようにしたいという意図が、このキーワードに込められている。一般的なスマートウォッチと同様、通知の確認やアプリのインストールが可能。これらに加えて、電話や「Sボイス」による音声コントロールも行える。スマートフリーダムというコンセプトを掲げるのも、そのためだ。

photophotophoto 一般的な時計と同サイズに抑えたGALAXY Gear。機能の多彩さで、ほかのスマートウォッチをリードする。カメラも搭載

 「スマートフォンと連動し、その機能を高めること」(韓国マーケティングチーム ファン・スンフン氏)もGALAXY Gearの目的だ。GALAXY Note 3などと連携させる「スマートリレー」という機能を使うと、腕で通知を確認するのと同時に、自動的にスマートフォンの画面に表示される。スマートフォンを取り出し、わざわざアプリや通知をタップする必要がなくなるというわけだ。「GALAXY Gearと本体が1.5メートルぐらい離れると、自動的にロックがかかる」(同)という、オートロック機能も搭載されている。

photo スマートリレーをはじめとする、スマートウォッチとスマートフォンを連動させるからこそ便利な機能も搭載

 一見すると正統進化のように思えるGALAXY Note 3だが、GALAXY Gearとの組み合わせで、Samsung電子は新たな利用スタイルを開拓していく構えだ。イ氏も「GALAXY Gearを通じて新しいコミュニケーションの文化とトレンドを生み出したい」と期待感をのぞかせる。ただ、日本ではGALAXY Gearの対応端末がGALAXY Note 3に限られている点が気になる。同社はGALAXY S4やGALAXY Note IIなど、過去の端末にも対応させていく方針だが、日本での展開は未定。Note 3の販売台数が市場規模のリミットになるのは、コンセプトが面白いだけに少々惜しい気もする。

 こうした方針は、同じスマートウォッチを開発するソニーとは真逆だ。ソニーは周辺機器に対してオープンな戦略を採用し、レンズ型カメラの「DSC-QX10/100」もiOSに対応させた。ここには、スマートフォンでシェア1位の座を固めたSamsung電子と、これからシェアを伸ばしていくソニーという立場の違いもあるのかもしれない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月04日 更新
  1. ドコモがほぼ全ての料金プランを値上げ それよりも端末の値上げが気になるこの頃 (2026年10月03日)
  2. KDDIのローミング終了で楽天モバイルはどう変わる? 心もとない700MHz帯、独り立ちのカギは5Gにあり (2026年10月03日)
  3. 「Androidのマイナンバーカード」は10月20日スタート予定 今の「スマホ用電子証明書」と何が違う? (2026年10月02日)
  4. 高市首相がAppleに要請――「自殺防止機能の搭載を」 生成AIへの相談増加を受け (2026年10月03日)
  5. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【2026年10月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年10月03日)
  6. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  7. 「BALMUDA Phone」のサポートがついに終了 バルミューダ初、異色スマホの終幕 (2026年10月01日)
  8. 免許証画像が漏れると何が“ヤバい”のか タイムズカーで最大約660万件の個人情報漏えいで考えられる「3つのリスク」 (2026年09月29日)
  9. ドコモが低容量プラン「ドコモ mini2」発表 6GB/12GBの2段階で月額3278円/4598円 (2026年09月25日)
  10. 「Xperia 10 VIII」は部材高騰でも「10万円以下」を死守、新サービス「Fan Sync」でエンタメ体験を拡張 (2026年10月02日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー