━━ 今後の機種で搭載したい機能などがあれば教えて欲しい。実際に使った感想も教えて欲しい。
三木谷社長 サクサク動くということで、iPhone以外はアプリが多く重いというか、メモリを消費してしまうという問題もある。今回の場合は3つか4つで使わない場合は簡単にアンインストールできるので、極めて軽く、サクサク動くというのが印象でございます。軽快な感じですね。
クオリティについても充分に良いし、いままで自分が使っていたiPhone、GALAXYをリプレイスしても、むしろ快適になるじゃないかなと言うくらいの感想。
メジャーな端末も今後、条件次第。我々のほうからハードウェア的なものを追加するのは難しいと思うが、ソフトウェア、アプリの世界になっていきますから、できるだけ、アプリをインストールしてバンドルしてくださいとか、そういったアレンジもできるかなと思っています。
楽天市場のゲームの販売はモノによっては30%を超えているという現状を考えると我々がある意味、広義の意味での携帯電話の一角になれる。しかも、ほとんどリスクがないかたちで入っていけるのではないか。
(★ 楽天が扱うZenfonは8GBモデルのようなので、メモリ管理は苦労しそう)
━━ ターゲットはどこになるのか。
三木谷社長 層を絞らず、全方位外交でいく。楽天市場のユーザー、楽天グループの会員が9400万人もいますので、ここに向けて、楽天カードのイメージで考えていただければ良いと思います。
(★ 楽天モバイルマンがCMに出てきそう。むむ)
━━ 利用者のイメージはあるか。
三木谷社長 低料金なので、いままでスマホへのスイッチをためらっていた中高年層もターゲットになりますし、料金に敏感な若年層、これもターゲットになってくる。
また2台持ち、結構2台持ちの人も多いんですよね。2台目をそっちに変えるよという意見も多かったので、そういう層も出てくると思っている。
繰り返しになるが、フランスなんかもフリーという会社がかなり伸ばしている。いままでは補完的な存在であったMVNOが、メインになるというシナリオも考えられるのではないか。
(★ この端末、サービスを2台目に持つ意味が見いだせないんだけど。はて?)
━━ 今後、楽天モバイルから購入すると楽天市場が安くなるとかポイントが貯まるといった楽天市場が魅力的になるサービスは考えたりしないのか。
三木谷社長 そうですね。今後、考えていきたいと思っています。今回はギリギリのところで値段を出しているというのもありますので、そこについては限定的なのですが、今後の状況を見て検討していきたいと思っています。
(★ これ自分の質問。楽天市場が常に安く買える仕組みがあれば、喜んで使うけど。自分は楽天トラベルが安価に予約できれば最高)
━━ 複数SIMカードの提供は予定しているのか。
三木谷社長 いまのところまだしておりません。シンプルでわかりやすくというのが狙い。我々としてもマージンをたくさん載せて提供するのではなくて、できるだけ安く、わかりやすく提供していくというのが戦略ですね。
(★ わかりやすいのは大事。特にネット通販が主体ならば)
━━ 3年で1000万契約と言っているが、事業の黒字化は初年度から行けるものなのか。
三木谷社長 基本的にこのMVNOは楽天の会員というベースがある。そこにクレジットカード情報もあるので、余分な手続きがいらないのが我々の大きなアドバンテージだと思うんですよね。
楽天カードを申し込むときもワンクリックで申し込めるように、さらに簡単に申し込みができてしまうのが、ひとつ大きなポイントかと。
エクストラのコストがほとんどかからないということですね。
今後、考えられるコストは広告であったり、あるいはリアル店舗への進出なんですけど、結構、限定的かなと思っていますので。
初年度から黒字化できるかわかりませんけど、極めて、最初の年から黒字に近い状況だと思っています。
端末についても、基本的にはインベントリを持たないモデルで行くので、端末の在庫リスクも基本的に負わない考え方でいく。
(★ 回線を借りるのもリスクは少ないし、端末在庫を持たないというのもメリット。メルマガを大量送付して会員を集めるんだろうから、コストは少なく済みそう)
━━ MVNOで見ると料金が横並びになっている感があるが。
三木谷社長 そのなかでも一番安い。簡単に申し込みができるというのが2つめ。3つめはアウトバンドのコールである楽天でんわ。他社のMVNOでも楽天でんわは使えるんですけど、簡単にセットアップができるところだと思います。
(★ Viberよりも楽天でんわのメリットは大きいよな)
━━ キャリアとしての参入というのは全く考えなかったのか。
三木谷社長 そうですね、元々孫さんが、ネットワークのバックボーンをシェアしようという話に始まり、これ以上のモバイルのネットワークをもう一度、引いていくというのは国家的に考えても、効率的ではないと考えております。
電力の配送電分離じゃないですけど、ネットワークとリテールというのは分離することで、マーケットとして適正化していくほうが正しいのではないかと思っている。
楽天がスマホをやるというのは、とても将来性があり、個性的なサービスもできそうで面白そうなんだけど、どうも三木谷さんがモバイルに敏感でない感じが伝わってきて「楽天はもうちょっと素早く動ければいいのにな」と思うことが多い。
特に電子書籍「kobo」なんか見ていると、kindle対抗の専用端末に注力するよりも、スマホやタブレット向けにアプリを強化していた方が、もっと広がりがあっただろうにと思う。
楽天の人たちは英語だけでなく、モバイルの世界をもっと勉強した方がいいと思うな。
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