格安スマホの認知度を一気に上げた、イオンが販売する格安SIMと格安スマホのセット、通称「イオンスマホ」。4月4日に登場した第1弾からわずか8ヶ月後の12月5日、イオンスマホ第4弾が発売されました。
第1弾のNexus4は数量限定であったこともあり販売終了していますが、第2弾、第3弾は現在も継続して販売され、それぞれに明確な位置づけがされています。果たして第4弾のねらいは?
歴代のイオンスマホをおさらいしつつ、考えてみたいと思います。
セット端末 | |
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端末 | LG社製 Nexus 4 |
端末価格 | 36,806円 |
画面サイズ | 4.7インチ |
解像度 | 1280 x 768 |
対応ネットワーク | 3G(LTE非対応) |
セットプラン | |
最大通信速度 | 200Kbps |
月間高速通信容量 | (高速通信は有料オプション) |
月額利用料金(端末分割+通信料) | 3,218円 |
初代の端末はLG社製のNexus 4。高速通信のない(200Kbps固定)SIMとセットで月額3,218円でした。すでにNexus 5が販売されており、型落ちではありましたが当時としてはハイスペックな端末に、低速通信のみのSIMという、今にして思えば少しちぐはぐなセット。しかし、この後の端末ではターゲットを明確にした戦略が取られます。
セット端末 | |
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端末 | ジェネシスホールディングス社製 geanee FXC-5A |
端末価格 | 16,329円 |
画面サイズ | 5インチ |
解像度 | 960 x 540 |
対応ネットワーク | 3G(LTE非対応) |
セットプラン | |
最大通信速度 | 14Mbps |
月間高速通信容量 | 1GB |
月額利用料金(端末分割+通信料) | 2,138円 |
7月に登場した第2弾は思い切った低価格で、「とにかく安くスマホを使いたい」ユーザーにアピール。電話やLINEなど、コミュニケーションメインの用途であれば十分です。例えば、田舎のおじいちゃんとLINEの無料通話がしたい!といった場合には最適なプランと言えます。
セット端末 | |
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端末 | TCLコミュニケーション社製 Alcatel One Touch IDOL2s |
端末価格 | 34,473円 |
画面サイズ | 5インチ |
解像度 | 1280 x 720 |
対応ネットワーク | 3G/LTE |
セットプラン | |
最大通信速度 | 150Mbps |
月間高速通信容量 | 5GB |
月額利用料金(端末分割+通信料) | 3,218円 |
わずか2ヶ月後の9月には第3弾が登場。「LTE対応で通信費を抑えたスマホが欲しい」という若い世代の声に応え、ミドルレンジの端末+2GBの高速通信(後に5GBに増量)という、よりオールラウンドなセットになりました。「格安だけど十分なスペック」という、昨今の格安スマホのスタンダードに則ったプランです。
セット端末 | |
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端末 | 富士通社製 Arrows M01 |
端末価格 | 39,657円 |
画面サイズ | 4.5インチ |
解像度 | 1280 x 720 |
対応ネットワーク | 3G/LTE |
セットプラン | |
最大通信速度 | 150Mbps |
月間高速通信容量 | 1GB |
月額利用料金(端末分割+通信料) | 3,110円 |
そして今回登場した第4弾。ついに国内大手メーカーが参入しました。「今まで使ってきたケータイブランドのスマホがほしい」という要望に応えたとされています。国産らしく、防水防塵なのも嬉しいところ。月間高速通信容量が1GBと限られている点からも分かるように、ターゲットはコミュニケーション用途が中心のシニア世代。端末側にも配慮がされており、これまでのケータイからスムーズに乗り換えられるよう、フィーチャーフォンの操作に近づけた富士通独自の「シンプルホーム」UIを搭載しています。
ドコモ向け「らくらくスマートフォン」で実績のある富士通が、らくらく格安スマホに参入したというのは非常に興味深い点です。
操作にシンプルさを求めるシニア層こそ格安スマホと相性が良いと言えるので、このねらいはさすがだと思いました。
この第4弾の売れ行き次第では、他国内メーカーの戦略にも影響を与えるかも知れません。「安いだけじゃない」付加価値を持った格安スマホの先駆けとなるのか、今後の市場動向が気になるところです。
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