スマホ歴8年のCさんは、これまで端末を壊すことはめったになかったが、最近立て続けに「Xperia Z2」(グローバル版)と「Nexus 6」(ワイモバイル版)を落として端末を派手に割った。いずれも短命で、前者は購入から1週間、後者はなんと購入から4日での出来事だった。
アプリは問題なく動くのだが、どちらも大きく破損したため、使っているとガラス片がポロポロと崩れ落ちてきてとても使えたものじゃない。特に背面のガラスパネル全面に亀裂の入ったXperia Z2は、ポケットに入れると端末自体が曲がってしまう二次被害も発生。だが、今なおAndroidのメイン端末として保護フィルムを貼って応急処置をしながら辛抱強く使い続けている。修理の見積もりは「Xperia Z2が約1万円(専門の修理業者)、Nexus 6が2万9000円(ワイモバイル)」と高額だったため、しばらく二の足を踏んでいたと振り返る。
不幸が続くCさんだが、「これまでもスマホを落とすことはあったが、1発で液晶が破損したのは今回の2機種が初めて。落とした場所が悪かったのもあるが、もしかしたら最近のスマホは壊れやすいのかな」とコメント。修理代はばかにならないが、「ケースや液晶保護フィルムなどは好きじゃないので、ストラップ含めてアクセサリー類は今後もつけない」という。大柄な端末の場合は、背面に指を通すリングを付けることで落下を防止することもできるが、やはりCさんは気が進まない様子。ただ、落下に対する恐怖心は着実に芽生えたようだ。
「落とした時のダメージを小さくするために、小型で安い端末を買えばいい」と、Cさんは落とす前提での対策を考えていた。例えば、SIMロックフリー端末「freetel Priori」なら9800円(税別)で購入できる。トラブルが起きた時のダメージも小さくて済むという算段だ。
「iPhone 4S」を購入3日後に割ってしまったのがDさんだ。2012年に高校生だったDさんは、友達と話しながら階段を降りていた。最後の数段をジャンプして降りようとしたところ、胸ポケットからiPhoneがするりと飛び出し、ディスプレイ面を下にして落下。小石の上にたたきつけられて画面が破損した。しかし、Aさんと同じくiPhoneの動作に問題はなかったため、その後画面が割れたまま2年間使い続けたという。
Dさんはその後、iPhoneを落とした時のダメージを少しでも減らすためにハードケースを装着したり、端末使用後はすぐにカバンにしまったりと、意識と行動が大きく変わった。修理費などの直接的なコストはかからなかったが、割れたままのiPhoneを2年以上使い続けるストレスは相当なものだったようだ。
こうして見ると、修理に数千円〜数万円かかってしまうスマホに対して、トラブル対策を取っている人は意外に少ないように思う。毎日使うものだからこそ、金銭的なコストがかかることよりも、「ゴテゴテとアクセサリーを着けたくない」という普段の使い勝手を優先してしまうようだ。4人以外にも話を聞いたが、「自転車に乗っている時に落とす」「ポケットから取りだそうとした時に落とす」「胸ポケットに入れた時に、トイレで水没する」など、人によってトラブルのパターンがある程度決まっているため(そして何度も同じ過ちを繰り返す)、自分の行動パターンに合った対策を取るとより効果的だろう。
また、ガラス部分にひびが入っていても、問題なく動作するからと使い続けるケースが非常に多い。だが、ひび割れたガラスが耳や手のけがにもつながりかねないし、破片が飛び散って目や口に入る危険性もある。テープを貼るなどの応急処置をしてから、バックアップを取って早期に修理に出すことをお勧めしたい。ボディの強度が損なわれているので、いつ何が起きるのか分からないことも覚えておこう。
スマホに突然トラブルが起きると通信手段が失われ、連絡先の電話番号なども分からなくなってパニックに陥りがちだ。各キャリアはトラブル時の対応をそれぞれWebサイトで紹介しているので、問題が起こる前に確認しておくといいだろう。
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