笑うフォクすけ、どこでもダンスやサイクリング――KDDIが「Firefox OS WoTハッカソン」を開催

» 2015年02月23日 23時37分 公開
[田中聡,ITmedia]
photo 制作も大詰め、成果発表直前の会場

 KDDIが、2月14日から15日にかけて、Firefox OSスマートフォン「Fx0」を利用したアプリ開発イベント「Firefox OS WoTハッカソン - Fx0 meets mbed -」を開催した。

 KDDIが発売した「Fx0」では「つくる自由」を広く訴求し、アプリ開発者を支援する取り組みを行っている。その1つが、その場でアプリを開発、プレゼンしてもらうハッカソンイベントだ。2014年12月23日に実施したFx0の発表会でも、Fx0を使ったハッカソンイベントを同時に実施して、モノとWebがつながる「WoT(Web of Things)」の世界観を伝えた。

 今回のイベントでは、ARMが提供するデバイス開発プラットフォーム「mbed」を使い、Webにつながるモノや、モノとヒトをつなげるWebアプリを作ってもらう。Firefox OSをベースとした開発ボード「Open Web Board」も利用できる。ほかにMicrosoftのクラウドサービス「Azure」、楽天やリクルートのサービスを扱えるAPI、音楽メタデータを利用できるGracenoteのAPIが提供された。

 イベントには12チームが参加し、2日間にわたってアプリを制作。15日にその成果が発表された。その内容を簡単に紹介しよう。

 「人格を持った植物」をテーマにしたというSunny Finder(作品名もチーム名と同じ)は、温度センサーや光センサーにより、キャタピラーに乗った植木鉢が状態を通知したり、光のある方へ自走するというもの。Fx0をサーバとして使うことで、植木鉢の移動や停止などの操作ができる。

photophoto 「Sunny Finder」

 Team 1(仮)が開発した「シートベルトで抱きしめて」は、シートベルトの長さから搭乗者を判別して、運転の状態をログとして残すサービス。事故や盗難の防止、安全確保などに役立てる。

photophoto 「シートベルトで抱きしめて」

 フォクすけ人形を利用したサービスを開発したのが、レッサーパンダの「わらうフォクすけ」。センサーを搭載したフォクすけ人形にFx0を載せて、Fx0の画面でフォクすけの表情を表現する。瞬きをしたり、人が近づいたら後退したりと、さまざまな動きを見せてくれた。

photophoto 「わらうフォクすけ」

 ダンスと連動するという、意外性のあるサービスを作ったのが、Team 5の「D.D.W. (ダンス ダンス ウェアラブル)」。足に付けた加速度センサーと連携して、どこでもダンスを楽しめるサービスを提案する。靴にスピーカーを埋め込んで、動きに応じてさまざまな音を鳴らすことも想定している。

photophoto 「D.D.W. (ダンス ダンス ウェアラブル)」

 ギョーザ6の「スマートおかん」は、センサーで家の状態を把握しつつ、それに応じたアウトプットを自動化したり、Fx0から遠隔操作したりできるプラットフォーム。部屋の散らかり具合を数値化することもできるという。

photophoto 「スマートおかん」

 Team 7の「車両センサーと連携したクラウドサービス」は、車とWebをつなげるサービス。走行情報を解析して“安全運転度”を表示したり、残燃料や周囲の危険度などのメッセージを表示したりする。近くの車とすれ違い通信っぽくメッセージ交換をする、SOS発信をする、カメラをつけてドライブレコーダーとして使うといったことも想定している。

photophoto 「車両センサーと連携したクラウドサービス」

 「スイッチマスコット」は、壁に取り付けたマスコットをFx0から操作して、照明のスイッチを押させるというシンプルなアイテム。(スイッチを押させるための)位置合わせがシビアだったという。

photophoto 「スイッチマスコット」

 Team 9のハムスター飼育支援システム「ハムクラウド」は、ケージにセンサーをつけ、ハムスターの行動ログを記録するもの。水とエサが足りているか、気温は適切か、回転ぐるまの回転などをクラウド経由で教えてくれる。

photophoto 「ハムクラウド」

 クラウド上で喫煙者の位置を把握するというユニークなサービスを作ったのが、Team 9.5の「喫煙者を追い込め!」。口コミをもとに喫煙者の情報を集め、マップ上に喫煙者をピンで示す。

photophoto 「喫煙者を追い込め!」

 屋内にいながら自転車走行の爽快感を味わえるサービスが、山本ブラザーズ うみとねこの「Cycling 55」だ。自転車をこぐと、そのスピードに合わせてモニターの景色が移り変わり、Fx0から音楽が流れる。

photophoto 「Cycling 55」

 「空気よめなかった」の「空気をよみたいジュークボックス」は、自宅内の空気を把握して自動選曲する音楽ジュークボックス。家庭のテレビにOpen Web Board、mbed、各種センサーを差し込むことで、家にいる位置や時間を判定し、その時々に合った音楽をFx0が再生してくれる。例えば、食事前のキッチンではテンポのよい音楽を再生するといった具合だ。

photophoto 「空気をよみたいジュークボックス」

 「相手への思いやり」をコンセプトにしたというのが、Team 12の「シェアムード」だ。パートナーが聴いている音楽をもとにムードを判断してmbedのLEDで表現、ムードに合わせたプレゼントを検索して提案可能にするというもの。

photophoto 「シェアムード」

 アワードは、Fx0賞(KDDI)はSunny Finder、ARM賞はレッサーパンダ、わかりやすかったで賞(高校生)はTeam 5、Microsoft賞はTeam 9、Mozilla賞は山本ブラザーズ うみとねこ、Gracenote賞は空気よめなかったが受賞した。


 15日の成果物発表は2時間にわたって行われたが、2日間を共にしたということもあり、開発者たちの一体感のようなものが感じられた。実際、泊まり込みで制作にいそしんでいたチームもあったようだ。また、土日にもかかわらず、KDDIからも数名が2日間とも参加しており、キャリア自らがアプリ開発の輪を広めていこうという意気込みが感じられた。こうした取り組みが実を結び、アプリ開発者の人口がさらに増えることを期待したい。

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