スマートフォンのUI(ユーザーインタフェース)は、各メーカーの特色が色濃く反映される要素の1つだ。そこで「ZenFone 2」のレビュー2回では、基本的なUIの使い勝手を見ていく。
ZenFone 2はOSにAndroid 5.0(Lollipop)を採用しており、基本操作はAndroid 5.0に準じている。
スリープ時に画面を2回タップすると、ディスプレイが点灯し、ここからロックを解除する。ロック画面には「カメラ」「電話」「メッセージ」のショートカットが並び、アイコンをスワイプするとロック解除と起動を同時に行える。ショートカットの表示は「設定」→「ロックスクリーン」→「クイックアクセス」からオン/オフできるが、上記3つ以外のアプリをショートカットに設定することはできない。
タスクキーを押すと最近使用したアプリ一覧が表示され、「ピン」アイコンを押すと、直前に表示していた画面を固定できる。通知バーは1本の指でスワイプすると通知のみが表示され、いったん指を離してもう一度スワイプすると「クイック設定」が表れる。最初から2本指でスワイプすると通知とクイック設定の両方が表れる。クイック設定は16個の設定が表示され、ほかの項目にも変更できる。
プリセットされているホーム画面「ASUS Launcher」には、非常にきめ細やかな設定が用意されている。ホーム画面を長押しすると、「ホーム画面の管理」というメニュー画面が表れ、ここからアプリやウィジェットの配置、壁紙、アイコンのデザイン、ページが切り替わる際のエフェクト、テーマなどを変更できる。テーマは初期状態の「ASUS ZenUI」のほか、6種類を用意しており、うち4種類は追加でダウンロードすれば無料で利用できる。
「ユーザー設定」からは、アイコンやフォルダのデザイン、ホーム画面のフォントサイズ/色/種類の設定までできてしまう。
文字やアイコンを大きく表示する「簡単モード」や、使用するアプリや着信相手、使用時間を決められる「キッズモード」も用意されており、初心者や子どもにもおすすめしやすい。
アプリ一覧にもさまざまな設定が用意されている。「スマートフォルダー」では、自動でカテゴリーごとにアプリをフォルダにまとめてくれる。アプリを多数利用している人に便利な設定だ。アプリを起動する際にパスワードの入力が求められる「Lock apps」や、特定のアプリを非表示にする設定も用意されている。1画面に表示するアプリの個数は3×3から5×5まで7種類から選べる。ホーム画面のユーザー設定→「Lock appsの設定」からは、アプリのロックを解除する時間も選べる。
「設定」内にある「ASUSカスタマイズ設定」では、タスクキーに割り当てる機能、スクリーンショットのファイル形式(JPEGかPNG)、第1回で紹介した片手モード(クイックトリガー)、手袋をしたままタッチパネルを操作できる「手袋モード」、クイック設定(通知バーに表示されるショートカット)などの設定が可能だ。
スクリーンショットは通常、ボリュームキーの下+電源キーを押して行うが、両手を使う必要があるし、ちょっと慣れがいる。しかしASUSカスタマイズ設定で、タスクキーにスクリーンショットを割り当てれば、タスクキーを長押しするだけでスクリーンショットが撮れる。ほかに、タスクキーの長押しでサブメニューを表示させることもできる。
ASUSオリジナルアプリも充実している。メール、カレンダー、ブラウザ、ギャラリーなどの基本的なものはもちろん、「クイックメモ」「やることリスト」「ファイルマネージャー」「天候」「懐中電灯」、インカメラを用いた「ミラー」、ファイルを送信できる「Share Link」、PCをワイヤレスで操作できる「Remote Link」、ZenFone 2の画面をPC荷表示できる「PC Link」などを用意。必要十分なアプリがそろっているといえる。
ZenFone 2にはかゆいところに手の届く設定が豊富だが、設定内容が多すぎて、すべてを使いこなせる人がいるのかは疑問に思うところ。同じ設定でも複数の入口が用意されているのは、発見しやすくなるという意味では分かりやすいかもしれないが、逆に複雑にしている感もある。ZenFone 2を使い始めたら、設定をいろいろいじってみて、何が必要かを見極める必要がありそうだ。
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