プラスワン・マーケティングは9月14日、「FREETEL」ブランドのAndroidスマートフォン「雅(MIYABI)」の詳細と実機をメディア向けに披露した。
雅(MIYABI)は、プラスワンが立ち上げた「SAMURAI」シリーズの1台。同シリーズではほかにフラッグシップモデルの「極(KIWAMI)」というモデルも存在する。雅(MIYABI)は5型HD(720×1280ピクセル)のIPS液晶、1.3GHz駆動のクアッドコアCPU(MediaTekのMTK6735)、2200mAhバッテリーを搭載するミッドレンジのスマートフォン。メインメモリは2Gバイト、ストレージは32Gバイト。カメラはメインが1300万画素、インが500万画素。
こうした必要十分なスペックを満たしながら、価格は1万9800円(税別)に抑えた。プラスワン・マーケティング 取締役の大仲泰弘氏は、雅(MIYABI)は「ZenFone 2 Laser」(2万7593円)や「P8 lite」(2万5900円)など同スペックのモデルと比べて価格が安く、OSはAndroid 5.1で、32Gバイトストレージや急速充電にも対応するなどスペックも高いことから、コストパフォーマンスの良さをアピールしていた。
同社の5型のミッドレンジAndroidスマホといえば、2014年に発売した「freetel LTE XM」がおなじみだが、この製品はZTEの「Blade Vec 4G」がベースになっていた。一方、雅(MIYABI)はプラスワンがゼロから開発した完全オリジナルのモデル。実際、外装やソフトウェアに、同社ならではの工夫がちりばめられている。
例えば、最近のスマートフォンでは珍しくリアカバーが取り外し可能になっているほか、カバーの内側には放熱性の高い金属を使った「ヒートシンク加工」を施している。これにより、本体の熱が分散され、一点集中で熱くなるような事態を防げる。また、MediaTekの急速充電規格「Pump Express」もサポートし、急速充電が可能なUSBアダプターを付属している。
本体はスクエアな形状が特徴で、側面にアルミフレームを用いて高級感を演出。リアカバーはプラスチックだが、ガラスを思わせる光沢感のある塗装がなされている。視認性を確保できるよう、ディスプレイには液晶パネルとガラスの隙間をほとんどなくすフラルミネーション加工を施した。
対応周波数帯は、3GがBand 1(2100MHz)、6(900MHz)、8(900MHz)、19(800MHz)、LTEがBand 1(2100MHz)、3(1800MHz)、8(900MHz)、19(800MHz)で、ドコモとソフトバンクのネットワークを利用できる。SIMカードスロットは2つ用意されており、どちらもLTE/3G対応SIMカードを利用できるが、日本で利用できるのは1つのSIMのみ。2つのSIMを挿して、使用するSIM(回線)を設定から切り替えることはできる。海外ではLTEと2Gのデュアル待受が可能だ。
製品名もそうだが、「和」の世界観を感じられる壁紙を豊富に内蔵しているのも面白い。この壁紙をセットするだけでも大きく印象が変わる。すべて雅(MIYABI)のために用意したオリジナルのイラストだ。
ソフト面では直感的な操作にこだわった。「m」「c」「e」など特定のアルファベットをロック画面上に描くと、指定したアプリが立ち上がる「ジェスチャーアンロック」、画面の前で手を振るだけでシャッターを切ったりホーム画面を移動させたりできる「スマートジェスチャー」、手袋を装着したままタッチパネルを操作できる「手袋モード」を用意した。
カメラは「ピース」サインに反応してシャッターが切れる「ジェスチャーキャプチャー」、動いているものをブレずに撮影する「モーショントラックモード」、40連写、スマイルショット、美肌モードなどの機能を用意した。
肝心の発売日は「近日中に発売する」(プラスワン)とのことで正確なスケジュールは未定だが、遅くとも10月には発売されそうだ。FREETELのオンラインショップや量販店などで販売される予定。雅(MIYABI)は飛び抜けた機能があるわけではないが、ミッドレンジのAndroidスマホとしては、スペックと価格のバランスがよく取れたモデルといえる。
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