「格安スマホ(SIMフリースマホ)は、カメラが微妙だよね」って声をよく耳にします。キャリア向けスマホが1300万画素や2000万画素が登場しているのに対し、500万〜800万画素が主流だから無理もない話です。しかし、今回紹介するファーウェイの「honor6 Plus」は独自のカメラ機能を搭載しています。
honor6 Plusの最大の特徴が、800万画素のカメラが2つ並列に並んだ「ダブルレンズカメラ」。この2つのレンズを使って撮影するとどんな写真になるのか気になりますが、まずはスペックから。
honor 6 Plusとほぼ同時期に登場した価格が魅力のSIMフリースマホ「Huawei P8 lite」とスペックの比較をしてみました。
モデル名 | honor6 Plus | HUAWEI P8 lite |
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OS | Android4.4 | Android 5.0 |
CPU | Hisilicon Kirin 925 オクタコア (A15/1.8GHz + A7/1.3GHz) |
Hisilicon Kirin 620 オクタコア (A53/1.2GHz) |
RAM / ROM | 3GB / 32GB | 2GB / 16GB |
ディスプレイ | 5.5インチ フルHD(1920x1080) | 5.0インチ HD(1280×720) |
サイズ / 重量 | サイズ:150x75.7x7.5 重量:約165g |
サイズ:143×71×7.7(mm) 重量:約131g |
バッテリー容量 | 3,600mAh | 2,200mAh |
カメラ | メインカメラ:800万画素 x2 インカメラ:800万画素 |
メインカメラ:1,300万画素 インカメラ:500万画素 |
対応LTE周波数帯 | Band 1/3/5/7/8/19/28/40 | Band 1/3/7/38/39/40 |
大部分でhonor6 Plusが優っていますが、「カメラ性能が特徴だと言ったのに、画素数が低い!」という声も飛んできそう。しかし、2カメラで1300万画素までの撮影が可能なので実は差がありません。また注目ポイントはRAMが3BGである点。CPU性能も高く、メモリも充分あるので動作はサクサクです。
注意したいのは、対応周波数。HUAWEI P8 Liteと比較して、LTEの対応周波数がかなり少なくなっており、郊外では3G接続してしまう可能性があります。
このスマホの最大の特徴は、2つのカメラが同時にシャッターを切って撮影ができるということ。実際、どういう写真になるのかは、下の2枚を見て比較ください。
左がノーマル撮影。右がワイドアパーチャ機能の撮影です。どちらもキレイに撮れていますが、右の写真は手前にピントがあり奥行き感とボケ感がでています。
こうした写真が撮影できるのは、ステレオ方式で撮影した被写体の深度情報を応用することで、ボケ味のある写真撮影を可能としたから。まるで一眼レフカメラで撮影した写真のような仕上がりです。
また、撮影後にピント合わせでき、ギャラリーアプリで丸いマークに触ってピント合わせやボケ味の調整ができます。ボケ味やピント位置を変更した写真は個別に保存可能。1枚の写真から複数枚の違った写真を作れるのは面白いですね。
なお、ワイドアパーチャ機能は、カメラから2m以内のモノを撮影したときにより効果を実感しました。撮影を繰り返してさまざまなシーンで効果を試してみるのも楽しいですね。
エフェクトも充実しており、カメラアプリを入れなくても写真加工が楽しめます。ダブルレンズを活かした機能には、スマホが苦手とする暗所撮影時に夜の美しさを表現してくれる「スーパーナイトモード」や、逆光でも簡単にキレイな写真撮影のできる「HDRモード撮影」などが搭載されています。これらを使い分けることで写真の腕前が一気に上がったような気持ちになれます。
キレイな写真を楽しむディスプレイには、ジャパンディスプレイ製のフルHD 5.5インチディスプレイを採用。黒をより黒らしく表現でき、視野角も広いのでどの角度からも綺麗な写真を見ることができました。ディスプレイの色再現力が素晴らしいため映画やゲームは今まで以上の迫力です。
また、バッテリーも大容量でフル充電すれば1日外にいても問題ありませんでした。
「ワイドアパーチャ」はユニークな機能でありながらも実用性はバッチリ。FacebookやTwitterなどのSNSに個性的な写真を投稿することができるでしょう。美しいHDRや暗所撮影に強い点も含め、現段階でもっともオススメしたいSIMフリー「カメラスマホ」と言えます。
(文:布施繁樹)
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