FREETEL SIMでは、NTTドコモから借りる通信帯域(※)を毎月増やして、1ユーザー当たりの通信速度を継続して改善する「増速マラソン」を実施している。11月の増速を終えると、9月比で3倍の帯域幅になるという。
※大手キャリアは、帯域速度を単位としてMVNOに回線を貸し出している(NTTドコモの場合は10Mbps以上1Mbps単位)。MVNOが借りた帯域は、そのMVNOサービスのユーザー全員で共有することになる
また、L2接続を生かした新サービスの提供にも力を入れる。既に提供済みのFREETEL SIM for iPhone/iPadに加え、「特定ユーザーの特定アプリの通信料金を無料にする」SIMや「特定ユーザーの特定アプリで通信速度を速くする」SIMの提供を計画している。また、さまざまな業種・サービスと連携するSIMを展開したり、MVNE(※)として他のMVNOを支援する事業を展開する計画もあるという。
※Mobile Virtual Network Enabler:MVNOの業務を代行する事業者。自社ブランドでMVNOサービスを展開している場合もある
直近では、2015年冬にプリペイドプランを用意する計画が明らかとなった。詳細については、別途発表するという。
「FREETELコーナー」の設置に関しては、2015年内にヨドバシカメラ全店舗に展開することを発表済みだ。10月29日にオープンするヨドバシカメラ マルチメディア名古屋松坂屋店(名古屋市)にも、オープン初日からFREETELコーナーが設置される。
また、計画から遅れていたスマホグッズショップ「Smart Labo なんば戎橋店」(大阪市)へのコーナー設置も11月4日に確定した。
11月下旬からは、FREETEL SIMを店頭で購入した人に冊子「できるFREETEL SIM」(インプレス刊)を無料配布する。「遠方にいる親御さん」(増田社長)など、店舗に直接出向けないユーザーでも安心して使えるようにするための配慮だ。
ブランド刷新時に31カ国で2015年内に端末販売を開始することを表明していたFREETEL。今回の発表会では、11月からカンボジアとメキシコで端末販売を開始することと、訪日外国人向けのプリペイドSIMカードを2016年1月に発売することを発表した。海外事業に関しては、取締役のイアン・チャプマンバンク氏が具体的な説明を行った。
カンボジアでの端末販売は、「seatel」ブランドで携帯電話事業を行っているSouth East Asia Telecom(Cambodia)(seatel Cambodia)に「Priori2 LTE」を供給する形で行う。メキシコでの端末販売は、大手販売店2社(Porta Mobile、Soluciones Integrales de Vanguardia【SIV】)に「SAMURAI 雅(MIYABI)」と「Priori3 LTE」を供給する形で行う。今後、北米や中東でも端末販売を開始する予定だ。
訪日外国人向けのプリペイドSIMカードは、FREETEL SIMのL2接続を生かし、特定アプリ利用時のパケット通信料を無料とする。「WeChat」「Facebook」「WhatsApp」「カカオトーク」での通信が無料となるパッケージを用意する予定だ。
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