Wonderlink LTE Fが好調、So-net モバイル LTEも底堅い――「格安SIM」16サービスの実効速度を比較(ドコモ回線1月編)通信速度定点観測(2/2 ページ)

» 2016年02月02日 06時00分 公開
[小林誠ITmedia]
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午後のアイティメディア社内ではmopera Uが下り20Mbps超え

 最後に東京都内のアイティメディアの会議室で午後に測定した。こちらは1月25日(月)に行っている。

 西日本が大雪になった日で、都内も寒く、一部以前の雪がまだ残っていたものの、天候は晴れ。やや外に出ている人が多い印象を受けた。またいつもより奥まった場所で測定したため、一部サービスではスマホのアンテナアイコンが4本中3本しか立たなかった。だからといって速度が遅いかというと、特に関係ないようだったので、気にせず進めた。

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 12月より速度は落ちたものの、依然下り平均20Mbps以上となったドコモ本家のmopera Uがトップ。混雑時には本家が強い、という常識通りだ。

 2位はFREETEL SIM。こちらも相変わらず速く、下り平均16.5Mbps。さらにやはり強いのがWonderlink(LTE F)で下り平均11Mbps台。

 残りのサービスは一気に速度が落ちており、下り6Mbps台のDTI SIMが4位、ワイヤレスゲートが2Mbps台の平常運転で5位だった。あとは下り1Mbps台に、IIJ mio、BIGLOBE LTE・3G、b-mobile(おかわりSIM)、So-net モバイル LTE、楽天モバイル、U-mobile(LTE使い放題)が並ぶ。

 下り平均0Mbps台は、OCN モバイル ONE、NifMo、ぷららモバイルLTE、DMM mobile、Wonderlink(LTE I)、mineo(Dプラン)だった。

 下り速度が奮わないBIGLOBE LTE・3GとOCN モバイル ONEが上り6Mbps台でツートップ。ワイヤレスゲートの上り2.58Mbpsはいいとして、DMM mobileは下り0Mbps台で、上りもワーストワンの2.56Mbpsと、これまた心配になる数字だ。

アイティメディア社内での計測結果
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 12:21 1.03 5.33
OCNモバイルONE 12:21 0.69 6.15
BIGLOBE LTE・3G 12:26 1.4 6.52
b-mobile(おかわりSIM) 12:26 1.31 4.6
So-net モバイルLTE 12:33 1.74 4.2
楽天モバイル 12:33 1.4 4.47
NifMo 12:37 0.53 4.56
ぷららモバイルLTE 12:37 0.52 4.26
ワイヤレスゲート 12:41 2.08 2.58
FREETEL SIM 12:41 16.5 5.81
DMM mobile 12:44 0.89 2.56
U-mobile(LTE使い放題) 12:44 1.31 4.21
Wonderlink(LTE I) 12:47 0.97 3.8
Wonderlink(LTE F) 12:50 11.33 5
mineo(Dプラン) 12:50 0.79 5.43
DTI SIM 12:52 6.89 5.64
ドコモ(mopera U) 12:47 20.93 4.35

1月はmopera UとWonderlink(LTE F)が強い

 1月は計4回の測定で、ドコモ本家のmopera Uが2回、So-net モバイル LTEとWonderlink(LTE F)が各1回のトップを飾った。

 mopera UとWonderlink(LTE F)は1回目の横浜駅前午前中の測定では、さほど速くなかったが、終わってみれば、常に上位に顔を出す展開。安心して選べるサービスといえる。

 So-net モバイル LTEは初回こそ下り平均19Mbps台だったが、以降3回の測定は下り平均1Mbps台と伸び悩んでしまった。とはいえ、混雑時に下り平均で1Mbpsを切らず、土俵を割らない強さがあり、これは12月とも似た傾向だった。

 さらにトップは取れなかったものの、必ず上位に顔を出すのがFREETEL SIM。一時期の総ナメの勢いはなくなったものの、安定して速い。これもまた選んで安心のサービスだ。

 これら上位陣ほど高速ではないものの、下り平均で0Mbps台に陥らない安定したサービスとしてDTI SIM、ワイヤレスゲート、U-mobile(LTE使い放題)がある。このあたりまでは混雑時にも強いMVNOといえそうだ。

 新しいAPNで挑んだ楽天モバイルは横浜のランチタイムで0Mbps台になり、各段に良くなったわけではないが、その後の横浜の夕方、赤坂のランチタイムでは1Mbps以上を維持して踏ん張っており、今後にも期待したいところだ。

 各サービスの傾向をまとめると以下の通り。

  • IIJmio……横浜のランチタイムが苦手
  • OCN モバイル ONE……混雑時が苦手、上りに期待
  • BIGLOBE LTE・3G……午前と上りはお任せ!
  • b-mobile(おかわりSIM)……混雑タイムは苦手
  • 楽天モバイル……横浜のランチタイムが苦手
  • So-net モバイル LTE……午前に強く、底堅い
  • NifMo……朝夕に強く、ランチタイムは苦手
  • ぷららモバイルLTE……上りは良いが下りは×
  • ワイヤレスゲート……2Mbps台で平常運転
  • FREETEL SIM……いつだって上位陣
  • DMM mobile……ランチタイムが苦手
  • U-mobile(LTE使い放題)……下り2Mbps前後で安定し上りも得意
  • Wonderlink(LTE Iシリーズ)……ランチタイムが苦手
  • Wonderlink(LTE Fシリーズ)……今回はワン・ツー争い!
  • mineo(Dプラン)……朝は強いも昼時は苦手
  • DTI SIM……下り上りともに3〜10Mbpsで安定
  • ドコモ(mopera U)……混雑時はやっぱり本家!

 12月に続き、突出した速度が出たサービスはない。以前は20Mbpsを超えたサービスもあったが、最近は20Mbpsに至るのも難しい。それだけMVNOの利用者が急激に増えているのかもしれない。

 また、1月は夕方のテスト結果が比較的良く、ランチタイムの低速が余計に目立った。それだけお昼時に利用したい人が多いわけで、ランチタイムに頑張っているサービスはよりオススメしやすい。

 既にMVNOを利用している人は、この結果から逆にランチタイムの利用は避ける、アップロード中心に使うといったスマホの賢い使い方のヒントにもなるだろう。

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

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