もう1つ、撮影した写真のEXIF情報を眺めていて引っ掛かったのがここ。
広角側は焦点距離「4mm」。望遠側は焦点距離「6.6mm」なのだ。これは実焦点距離。望遠側が広角側の2xであるとすると、望遠側は「8mm」じゃなきゃいけない。35mmフィルム換算の焦点距離は28mmと57mmで、約2倍だからだ。
EXIFに書かれている情報が正しいとすると、望遠側のイメージセンサーはちょっと小さいのだ。広角側と同じ厚みにおさめるにはそうするしかなかったんじゃないかと思う。望遠側は分厚くなりました、ではユーザーは納得しない。でも望遠を求めるユーザーは多い。じゃあどうするか。
これはかなりユニークな方法だ。個人的には「ああ、やっぱりAppleは面白いこと考えるなあ」と思っている。
焦点距離が違うカメラを2つ「同じ厚み」で搭載し、しかも両者をインテリジェントにスムーズに切り替えられるなんて、前代未聞だ。
スマホで最初にデュアルカメラを搭載したのはシャープの「AQUOS PHONE SH-12C」だったが、あれは3D撮影用に同じカメラを2つ並べた「ツインカメラ」だったし、HUAWEIのデュアルカメラ搭載スマホ「P9」は、同じレンズ同じサイズのセンサーだがモノクロとカラーだった。
焦点距離を変えてきたのはAppleらしさだ。今まで焦点距離を変えた2つのカメラを並べるなんて、デジカメでもコダックのV570(とその後継機)くらいだ。あれは、片方が単焦点の超広角レンズ、もう片方がズームレンズだった。かなり好きなカメラでありました。
同じように、iPhone 7 Plusのデュアルカメラも好きです。やはりワンタップでさっと56mm側に切り替わるのが便利でたまらんのだ。2段階切替えができるだけでも、利便性がすごくあがるのだ。
ポートレートを撮るときは、56mm相当の方が背景もすっきりするし、顔の形もきれいに出るから。
それ以外でも、ちょっと寄りたいときにぱっと切り替わるのはよいのだ。2倍とはいえ、これだけ印象ががらっと変わるのである。
7 Plusはやっぱ楽しいですわ。2017年はぜひ望遠側にも手ブレ補正を。
なお、本稿の内容は私があれこれテストして振る舞いやスペックを推測したもので、公式なものではないので間違っていたらご容赦を。普通のカメラ画質レビューはのちほどゆっくりとお送りするのでしばしお待ちください。
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