MWCで2017年に注目のスマホ新製品が続々とお披露目――ソニー「Xperia XZ Premium」が意外と面白い:石川温のスマホ業界新聞

» 2017年03月10日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 今回のMWCでは、スマホの進化も興味深いものがあった。

 まず、語っておきたいのはソニーモバイル「Xperia XZ Premium」だ。

 同じく発表されたものを含めて、型番が収拾つかなくなっている感があるのは仕方ないとして、久々に「欲しい」と思えるXperiaが帰ってきたような気がする。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2017年3月4日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額540円・税込)の申し込みはこちらから。


 カメラのセンサーにメモリを載せ、「モーションアイ」として、動きのある被写体を感知できるようになった。シャッターを押すのが遅れてもきちんと被写体をとらえることが可能だったり、通常30fpsの動画を960fpsで撮影してスーパースローモーションにできるのだ。実際に触って撮影してみたが、撮る楽しさがあって、なんだかわくわくさせられるのだ。

 これまでXperiaといえば「ソニーのデジカメの技術を詰め込みました」というアピールだけで終わっていることが多い。今回も技術アピールは相変わらずなのだが、ここにようやく「撮る楽しさ」が載ってきたように思う。

 カメラ部分に関しては、これまでXperiaは、デザイン性を重視して、レンズ部分もフラットな作りにしていたが、その分、撮影した画像の周辺がゆがむという弱点が存在していた。Xperia XZ Premiumでは、レンズの周辺部分が少しだけ出っ張っているのだが、これは「センサーにメモリを搭載したというのもあるが、ゆがみを取り除くために出っ張ることとなった」(担当者)というのだ。

 ゆがみについては、特に同業者のなかやまさとる氏が何度もXperia開発陣に突っ込んでいたのだが、ようやく改善されるようでうれしい限りだ。製品版が出たときには、改めてなかやま氏の評価を聞きたいところだ。

 また、ギガビットLTEとして、1Gbpsの通信にも対応するという。日本のキャリアは、そのスペックを実現するほどの周波数を持っていないため、1Gbpsというのは無理な話だ。ただ、NTTドコモで採用されれば、すでにルーターでも682Mbpsを提供すると表明されているだけに、Xperia XZ Premiumでも同等の数字が期待できそうだ。

 1年半前に「Xperia Z5 Premium」が4Kディスプレイを搭載してきたが、このときは「ちょっと早すぎるのではないか」と思っていた。4Kを生かすコンテンツがほとんどないからだ。あれから1年半しか経過していないが、周りに4Kのものが増えてきた感がある。今回、アマゾンプライムビデオの4Kコンテンツが観られるとあって、ディスプレイが生かせるタイミングが増えそうだ。

 特にここ最近、Daydreamなど、スマホを使ったVRがあるが、やはり「画質がいまいち」というのが気になっていた。常々「Daydreamを使うなら、4Kディスプレイの需要がありそう」と思っていて、Xperia XZ Premiumの話を聞いた際に「これはDaydreamに最適」と感じたのだった。しかし、ソニー担当者に聞いたところ「残念ながらDaydreamの規格には適応しない」という。

 実はDaydreamというかVR全体にいえるのだが、表示の遅延がないほうが望ましいとされている。液晶では表示の遅延があるため、頭の動きなどに画面が追いつかず、「VR酔い」をしてしまうのだ。

 確かに世間に出ているDaydream対応スマホはすべてAMOLEDだったりする。

 Xperia XZ PremiumがDaydreamの規格を満たさないのは残念だが、それでも魅力的なスマホであることは間違いないだろう。

© DWANGO Co., Ltd.

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