「nuroモバイル」の戦略を聞く 「5時間」プランの手応え、「0 SIM」の現状MVNOに聞く(1/4 ページ)

» 2017年06月12日 12時22分 公開
[石野純也ITmedia]
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 2016年7月に、ソネットから社名を変えた、ソニーネットワークコミュニケーションズ。10月からはMVNOのブランド名も一新し、固定回線と名称を合わせ、「nuroモバイル」としてサービスを提供している。同時に、料金体形を1GB=200円とシンプル化し、2017年2月からは5時間プランも開始した。

 5時間プランは、GB単位が一般的なMVNOの中では珍しいサービスだ。高速通信を使った時間をカウントし、合計5時間ぶん使えるというもの。それを超えると、200Kbpsに速度制限がかかる仕組みだ。また、通常の料金体系とは別に、nuroモバイルでは「0 SIM」と呼ばれるサービスも提供している。こちらは、500MBまで通信料が無料になるのが最大の特徴。2月には「5分かけ放題」オプションも登場し、これは0 SIMにも対応している。

nuroモバイル 「nuroモバイル」のサービスラインアップ。「0 SIM」もこの中に含まれる

 ブランド名を変更し、新プランを投入してきたnuroモバイルだが、その成果はどのような形で出てきているのか。ソニーネットワークコミュニケーションズでMVNO事業を担当する、モバイル事業部門 ビジネス開発部 部長の細井邦俊氏と、ビジネス開発課 チーフの松井健一氏に手応えをうかがった。

「5時間」使い放題プランを提供した狙い

nuroモバイル ソニーネットワークコミュニケーションズの細井邦俊氏

―― 昨年(2016年)にさかのぼりますが、まずは、nuroモバイルにブランドを変更した意図を、あらためて教えてください。

細井氏 われわれはSo-netとして、ずっとモバイルサービスをやり続けてきました。本格的に始めたのが2013年で、当時は「PLAY SIM」という名称でした。これは、nuroと同じ時期で、このときにモバイル事業部門も発足しています。

 その中で、ニーズに合わせたいろいろなものができ、名前もその都度の意見に合わせていました。一方で、他社を見ると、会社名やブランド名に“モバイル”をつけるのが一般的です。その方が、お客さまに訴求しやすい。新しくするにあたり、バラバラだったサービスを統合すべきではないかと考え、シンプルに、中身も名前も見直して、1つにしました。

 ただ、それが「ソニーモバイル」になってしまうと、会社名ですし、ソニーの冠の下に製品名をつけることは、基本的にはやっていません。お客さまに訴求ができ、なおかつ認知度の高いブランドで、同じ通信の事業部門にNURO光があったため、同じ形でNUROを使うことになりました。

―― プランをシンプルにしたうえで、5時間プランのような新しい料金プランも出されています。これは、なぜ時間で区切ることにしたのでしょうか。

細井氏 5時間プランは、企画のメンバーと技術のメンバーが自らユーザーとなり、新しい取り組みをしようという中で生まれたサービスです。(nuroモバイルは)他社と比べて遅れて出てきた形になります。ですが、何かしらの新しいものや、他社がやっていないにもかかわらず市場のニーズがあるサービスは、まだあるのではないか。そういうところに取り組んできた結果、あれが出てきました。

 そもそも、ちまたでは、2GB、3GBというようなプランがあり、余った場合は繰り越しますという形になっています。そういった使われ方も1つありますが、本当に2GB、3GBという容量で提供するのが、全てのお客さまのメリットになるのかというところに、疑問を持ちました。他のサービスの仕方はないのか。データ容量ではなく、1日の使う時間で区切るのがいいのではないか。そういうところに着目しました。その1つの結果として生まれたのが、トータルで5時間まで高速通信をご利用いただける、5時間プランです。

―― 5時間というのは、何を根拠に算出された時間なのでしょう。

細井氏 今のメンバーと話し合いながら、1日の間にどのくらいの時間通信を使うのかを検討しました。仕事中は使わないだろうし、高速移動中もなかなかうまく使えないかもしれない。トラフィックの時間帯を分析すると、やはり朝と昼、それに仕事が終わった夕方、夜のくつろぎの時間に使われていることが多く、あとはバラバラです。それを考えると、朝に1時間、昼に1時間、夕方に1時間、家に帰ったあと、余暇を楽しむのに2時間という使い方を想定し、それを足し算すると5時間になるのではないか。1つのメニューに統一するとなると、5時間がいいのではないかとなりました。

 あのサービスは好評で、いろいろなお客さまから喜びの声や、もっとこうしたらいいのではという声が聞こえてきます。もっと長いもの、逆に短いものを作らなければいけないかもしれませんが、5時間は1つの目安です。メニューを多くして、選択肢が増えるのがいいかというと、そうでもないですからね。ほどほどにお選びいただくことができる形で、シンプルに分かりやすい方がいい。ですから、時間プランを増やすべきかどうかは、検討をしているところです。

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