nuroモバイルって、なんだっけ?SIM通

» 2017年03月08日 06時00分 公開
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 最近元気なMVNOのひとつに「nuroモバイル」があります。でも「NURO光は聞いたことがあるけどnuroモバイルってなんだっけ?」と思っている人も多いのではないでしょうか。

nuroモバイルって、なんだっけ?

 nuroモバイルは、端的に言えば、もともとSo-netが運営していたMVNOサービスが、光回線サービスのNURO光とくっつく形でブランドを一新したものです。中身はSo-netのモバイルサービスを丸ごと受け継いだものですし、特長もSo-net時代から変わっていません。

 このSo-netのモバイル事業、実は案外深い歴史があります。

 So-netがモバイル事業に参入したのは、2000年台前半。当時はDDIポケット(のちのウィルコム、Y!mobile)がサービスを始めたPHSパケット通信つなぎ放題サービスが、事実上唯一のパソコン向け定額モバイルサービスとして一世を風靡していました。そこにMVNOとしてSo-netが参入。ただし、当時はまだMVNOという言葉自体が存在していませんでした。

 その頃のDDIポケットのつなぎ放題サービスは、月額5,000円くらいでした。しかしなんと、So-netはBitWarpというブランドを立ち上げ、月額2,000円という価格でサービスを始めます。まさに、MVNOによる価格破壊の元祖といえるでしょう。DDIポケットがMVNO向けに開放した機器認証システムで、接続されている端末が特定の端末であることを、暗号方式で確認できるというのがその仕掛け。So-netのサービスは正確には「BitWarp PDA」という名称で、比較的データ通信量の少ないPDA(Personal Digital Assistant)による接続に限定して2,000円という低価格を実現していたのです。PDAは今のスマートフォンみたいなものですから、言うなれば格安スマホの元祖です。

 使える仕掛けはなんでも使い、ひと味違う安さを追求するーーというのがSo-netの遺伝子だとすれば、それはもちろんnuroモバイルにも受け継がれています。So-net時代に発表した雑誌付録限定の「0SIM」は、あまりの人気のために一般販売も始めたというほどのサービス。月額料金は完全に0円、通信量が500MBを超えると従量料金がかかり、2GBまで使っても1,600円(税抜)、それ以降5GBまでは1,600円のままなので、たくさん使う月と全く使わない月がばらばらで一定しない人にとっては、料金を最も安くおさえることができるといえるでしょう。

 なにしろ、5GBで1,600円は、定額制SIMと比べてもさほど高額とはいえません。5GBくらい使う(かもしれない)人は、何も考えずに0SIMにしてしまうというのもありかもしれません。ただし、0SIMは通信速度が他のnuroサービスのSIMと比べて遅いという方もいることや、月間受付数が制限されていて、2017年02月現在、月間7777枚の数量限定となっているので、興味のある方は調べてみるとよいでしょう。

 もちろん他のMVNOと同じく、2GBから10GBの範囲で定額プランを準備していますが、この2月にはMVNOではほとんど例のない「接続時間制」のプランが始まりました。

 これについても、PHS MVNO時代に「1ヶ月20時間まで」という条件をつけ、安く提供するプランがあったことを彷彿とさせます。けれども、nuroの新プランは1日5時間まで。また、つないでいるだけではカウントされず、少し大きなデータが流れ、高速通信をした時間だけがカウントされるので、体感的な利用時間はもっとずっと長くなります。おそらくふつうの使い方では、1日分を使い切れないくらいでしょう。動画サイトを流しっぱなしにするような使い方をしていなければ、実質使い放題と同じような使い方が可能だと言えそうです。

 So-netの遺伝子を受け継いだnuroモバイル、ただ安いだけでなく、他のMVNOが思いつかない仕掛けをどんどん使い、意外な使用法をこれから提案してくれそうです。ブランド統合のあかつきには光サービスとの連携など、新しい展開も期待できるかもしれません。

 とりあえずは売り切れる前に0SIMを!

nuroモバイル

(文・記者M)

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