auとUQコミュニケーションズ(以下「UQ」)は、今まで「WiMAX 2+」や「au 4G LTE」に対応するホームルーターを積極的に発売してきました。座組みとしては、ルーター本体の発売元はauで、回線はauとUQが相互に貸し出し合っているという構図で、これは「WiMAX+5G」「au 5G」でも同様です。
販売する機種はもちろんですが、サービスの提供条件も「海外ローミング対応」「(ハイスピード)プラスエリアモードの月間容量超過時のチャージ対応」の有無など細かい部分を除けば基本的に共通しています(※3)。
(※3)auを除くUQのMVNOでは、UQにはないプランが用意されていることがあります(参考記事)
WiMAX 2+では、ホームルーター向けのプランでも利用する場所の制限は特にありません。WiMAX+5Gでも、UQはこの点において同様です。ところが、auのホームルーターは、最終的に利用できる場所に制限を設けることになります。
当初、auの「ホームルータープラン 5G」にはこのような制限を設ける予定はなく、対応端末(Speed Wi-Fi HOME 5G L11)もauとUQで同時発売される予定でした。しかし、auはL11の発売日を延期し、同プランの提供も延期されてしまいました。
延期後の発売予定日は「7月中旬以降」となり、最終的には8月6日まで延期されることになります。8月6日、L11の発売と同時にホームルータープラン 5Gの提供も始まりましたが、以下の通り提供条件が変わっています。
UQがL11を予定通りに発売した一方で、auが発売を延期した背景にはドコモのhome 5Gに対抗をせざるを得なくなったことがあると思われます。月額料金を始めとする価格設定や提供条件を考え直すのに、ある程度の時間が必要だったのでしょう。
改めて発表されたホームルータープラン 5Gに届け出住所以外での利用を禁止する条件が課されたことは、「home 5Gへの対抗で遅れた」ということの裏付けの1つでしょう。これで、home 5Gと同様に法令による利益提供の制限の対象外になりますから……。
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