最後に取り上げるのは、ネックファンタイプです。残念ながら、同ジャンルでモバイルバッテリー機能を持っているものを見つけられなかったので、Amazon限定ブランド 「JAYFAN ネックファンミニ」を選びました。購入時の価格は2699円、評価の星は4.5と高いのですが、実力はどうでしょうか。
モバイルバッテリー機能はありませんが、最近の流れに沿ってUSB Type-Cポートで充電できるというのが、こちらのアイテムの特徴の1つとなっています。比較的軽く、首にかけていても負担がなく、そのぶん暑さを感じにくいというのもメリットだといえます。
内蔵バッテリーは3000mAhで、充電にかかる時間は3〜5時間。風量レベルは3段階で、最も弱い1で5〜8時間、強い3では3〜4時間動作するそうです。いずれにしても、幅がありすぎです。
早速使ってみましょう。
徒歩移動も終盤に近づきつつあり、額の温度はセ氏32.9度、首周りの温度はセ氏32.7度となっていました。体は暑いと感じているものの、適度に風が吹いているからか、体表面の温度はそれほど高くなりません。
できるだけ日陰を選んで歩いていましたが、避けようのない日向の部分が長く続いてしまい、「これは装着後のほうが、温度が上がっているパターンでは?」と不安になりましたが、額の温度がセ氏32.7度、首周りの温度はセ氏30.5度と、微妙に下がりました。
それぞれ0.2度、2.2度下がったことになります。風量があまり強くありませんでしたし、価格も安かったので、あまり期待していなかったのですが……。
今回は、できるだけ購入しやすい価格帯の製品を選びましたが、それでも“ある程度”は表面温度を下げられる、ということが分かりました。
ただ、風の吹く日の屋外では、風量の小さなウェアラブルファンは、あまり意味をなさず、無風の日や屋外で誰かと待ち合わせしているときなどに効果を発揮するのでは?と感じました。
また、同じ外出時の利用でも、駅に着いた途端に吹き出す汗をできるだけ早く引かせる、という使い方はありだと思います。冷房の効いた車内でも、そのままではいつまでも汗だくで困る、という人には、きっと「さわやか〜」と感じてもらえることでしょう。
注意したいのは、目元に風を当てると急速にドライアイ症状になってしまうということです。首掛け式の場合、手に持って風の当たる場所を自由に変えられるというメリットがありますが、顔の上の部分、鼻周りや額に当てる場合は目を閉じるなどの対策をしたいものです。
ほとんどの人は、モバイルバッテリーをバッグ内に忍ばせていることでしょう。しかし、スマホのバッテリー残量があとわずか、というときにわざわざそれを取り出したり、スマホだけでなくモバイルバッテリーも手で持ったりするのは、プチストレスになっていないでしょうか。モバイルバッテリー機能を搭載しているウェアラブルファンであれば、少なくともバッテリーを手に持つ必要はなく快適です。
残りの暑い日々、ウェアラブルファンなどを使って乗り切れますように。
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