楽天モバイルの「1日当たりの容量制限」が“こっそりと”撤廃された? 試してみよう5分で知るモバイル通信活用術(1/3 ページ)

» 2022年12月22日 15時00分 公開
[島田純ITmedia]

 楽天モバイルの料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」は、自社ネットワークでの通信容量を無制限としていることが特徴です。しかし、実際は1日に10GB以上通信すると、日付が変わるまで通信速度を制限する運用がなされてきました。

 しかし2022年10月、SNSなどで「1日に10GB以上の通信をしても速度が落ちなくなった」という旨の報告が相次ぎました。このことが“本当”なら、筆者が追い求める「固定回線代わりに使えるモバイル回線」としての理想型に大きく近づいたということになります。

 本当の所はどうなのか――今回の「5分で知るモバイル通信活用術」では、従来の速度制限について振り返りつつ、この情報が“本当”なのかどうか、検証していきます。

楽天ロゴ 楽天モバイルの「1日10GB制限」がなくなったのは本当……?(写真はイメージです)

「Rakuten UN-LIMIT II」から始まった制限

 楽天モバイルのキャリアサービスは、試験サービスである「無料サポータープログラム」からスタートしました。この際は「データ容量無制限0円」といううたい文句通り、明確なしきい値を設けた通信制限はありませんでした。

無料サポータープログラム 無料サポータープログラムでは明確なしきい値のある通信容量制限が設けられませんでした

 しかし2020年4月、同社が商用サービスとして「Rakuten UN-LIMIT」の提供を開始すると、SNSでのユーザーからの報告で「1日当たりの通信容量に制限を設けているらしい」ということが判明しました。

 制限の内容は「1日10GB以上通信すると、日付が変わるまで通信速度が抑制される」というもので、制限中の通信速度は当初「上下最大1Mbps程度」とされていましたが、4月末までに「上下3Mbps程度」に緩和され、以降“定着”することになります。

 ちょうど、筆者はこの時期に引っ越しを行いました。一時的に固定インターネット回線が使えなったこともあり、検証を兼ねてRakuten UN-LIMITを固定回線代わりに使ってみたのは過去の連載にもある通りです。

 確かに、1日に10GB以上通信すると、当初は上下1Mbps程度、4月30日以降は上下3Mbps程度に速度が制限されました。楽天モバイルは特にアナウンスをしていませんでしたが、確かに1日当たりの通信量による速度制限はあったのです。

 ただ、UQコミュニケーションズが提供する「WiMAX 2+」における通信速度制限と比べると、日付が変われば解除される(制限がリセットされる)ということと、4月下旬以降に限ると速度も少しは出るということで「複数の機器で一斉に通信させなければ何とかなる」という結論に至りました。

当時の様子 2020年4月にRakuten UN-LIMIT回線を固定インターネット回線代わりに使った実験の際のひとコマ。上下最大3Mbps程度の速度であれば、機器の同時通信がない限り、そこそこ使えることが分かりました
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