楽天モバイルの料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」は、自社ネットワークでの通信容量を無制限としていることが特徴です。しかし、実際は1日に10GB以上通信すると、日付が変わるまで通信速度を制限する運用がなされてきました。
しかし2022年10月、SNSなどで「1日に10GB以上の通信をしても速度が落ちなくなった」という旨の報告が相次ぎました。このことが“本当”なら、筆者が追い求める「固定回線代わりに使えるモバイル回線」としての理想型に大きく近づいたということになります。
本当の所はどうなのか――今回の「5分で知るモバイル通信活用術」では、従来の速度制限について振り返りつつ、この情報が“本当”なのかどうか、検証していきます。
楽天モバイルのキャリアサービスは、試験サービスである「無料サポータープログラム」からスタートしました。この際は「データ容量無制限0円」といううたい文句通り、明確なしきい値を設けた通信制限はありませんでした。
しかし2020年4月、同社が商用サービスとして「Rakuten UN-LIMIT」の提供を開始すると、SNSでのユーザーからの報告で「1日当たりの通信容量に制限を設けているらしい」ということが判明しました。
制限の内容は「1日10GB以上通信すると、日付が変わるまで通信速度が抑制される」というもので、制限中の通信速度は当初「上下最大1Mbps程度」とされていましたが、4月末までに「上下3Mbps程度」に緩和され、以降“定着”することになります。
ちょうど、筆者はこの時期に引っ越しを行いました。一時的に固定インターネット回線が使えなったこともあり、検証を兼ねてRakuten UN-LIMITを固定回線代わりに使ってみたのは過去の連載にもある通りです。
確かに、1日に10GB以上通信すると、当初は上下1Mbps程度、4月30日以降は上下3Mbps程度に速度が制限されました。楽天モバイルは特にアナウンスをしていませんでしたが、確かに1日当たりの通信量による速度制限はあったのです。
ただ、UQコミュニケーションズが提供する「WiMAX 2+」における通信速度制限と比べると、日付が変われば解除される(制限がリセットされる)ということと、4月下旬以降に限ると速度も少しは出るということで「複数の機器で一斉に通信させなければ何とかなる」という結論に至りました。
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