2022年を振り返る(10月編):スマホを長く使う決め手は「OSバージョンアップ」にありMobile Monthly Top10

» 2022年12月29日 14時55分 公開
[井上翔ITmedia]

iOSはサポート長い iPhoneは、2017年に発売されたモデルも最新OSバージョン(iOS 16)のサポート対象です。サクサク動くかどうかは別として、セキュリティ面でも長く使えるという点は評価されるべきです

 10月のアクセス数のトップ10には、バリエーションに富む記事が入りました。そんな中で1位を獲得したのは、Androidスマートフォンの「製品」としてのライフサイクルが短い理由を考察した記事でした。

 iPhoneのOSである「iOS」は、比較的古いモデルもサポートに含めています。現行の「iOS 16」は、2017年に発売されたモデル(iPhone X、iPhone 8/8 Plus)までサポートしています。そのOSが“サクサクと”動くかどうかはさておいて、ライフサイクルポリシーが変わらない限り、少なくとも発売から5年間は現役で安心して使えることは、iPhoneの大きなメリットです。

サムスン サムスン電子もハイエンドモデルにおけるバージョンアップ/アップデート保証を始めました

 一方で、AndroidスマートフォンはOSのバージョンアップやセキュリティアップデートの提供期間が短くなってしまう傾向にあります。1位の記事でも指摘がありますが、そうなってしまう主な理由は以下の通りです。

  • OSとハードウェアの開発者が異なる
  • プロセッサ(SoC)のベンダーがそれぞれOSの最適化を行う
  • 検証コストが掛かる

 一時期、Googleは「Be together. Not the same.(みんなちがうから、世界はたのしい。)」というキャッチフレーズでAndroidスマホのプロモーションを行っていましたが、バージョンアップやアップデートが早々と打ち切られるケースが多かったのは、このキャッチフレーズの抱える「負の側面」ともいえます。

 しかし、最近はGoogle自身がOSバージョンアップやアップデートをしやすい環境整備を進めていることもあって、特にハイエンドモデルでは比較的長い期間に渡りOSバージョンアップやアップデートを実施するようになってきました。

 Androidスマホにおいてトップシェアであるサムスン電子も、2021年以降に発売したハイエンドモデル(と一部ミドルレンジモデル)に対して、4回のOSバージョンアップと5年間のセキュリティ更新の保証を行うようになりました。

 そのせいか、2021年以降のハイエンドGalaxyは、Androidスマホとしては中古買い取りにおける「値崩れ」が抑制できているように見えます。やはり、長く使えるということはいろいろな意味での“安心”につながるということです。

 このようなバージョンアップ保証は、国内だとシャープも一部モデルで実施しています。他のメーカーも、このような取り組みを積極的にしてほしいと思う今日この頃です。

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