MM総研は、9月20日に「ポイント/決済サービスの携帯キャリア別利用状況調査(2023年8月時点)」を発表した。調査対象は15〜79歳の男女で、回答件数5万259人のうち現在4キャリアを個人利用かつメインで利用している回答者を対象に分析している。
本調査では携帯電話利用者が契約先の携帯キャリアが提供する各種サービスを「最も利用している」と回答したクロスユース率を指標とし、ポイントサービス、QRコード決済、クレジットカード、ECサイトの4領域で分析した。
携帯キャリア(グループ企業含む)が提供するポイントサービスのクロスユース率は、楽天モバイルユーザーによる「楽天スーパーポイント」が73.1%、「dポイント」が40.4%。dポイントは2021年8月調査時と比較して8.0ポイント増と最も高い伸びを示した。2023年4月に開始した各種映像配信サービスの月額料金に対してポイント還元を受けられる「爆アゲセレクション」の高い還元率が、ユーザーのdポイント利用率向上に寄与していると考えられる。
携帯キャリアが提供するQRコード決済のクロスユース率は、ソフトバンクユーザーの「PayPay」が55.3%で最も高く、NTTドコモの「d払い」は2021年8月末調査時から11.9ポイント増の32.6%に。PayPayのユーザー数は5700万人(2023年4月時点)、d払いは5199万人(2023年3月末)とd払いユーザー数はPayPayユーザー数に迫る勢いを見せている。
携帯キャリアが提供するクレジットカードのクロスユース率では、楽天モバイルユーザーの「楽天カード」が65.8%で最も高く、NTTドコモユーザーの「dカード」が24.9%となった。2021年8月末調査時と比較すると楽天モバイルが2.8ポイント増、ドコモは6.6ポイント増、auは1.1ポイント増、ソフトバンクは1.9ポイント増となり、dカードのクロスユース率が伸びている。
携帯キャリアが提供するECサイトのクロスユース率では、楽天モバイルユーザーの「楽天市場」が58.7%、ソフトバンクユーザーの「Yahoo!ショッピング」が23.6%、auユーザーの「auPayマーケット」が7.5%、ドコモユーザーの「dショッピング」は2.4%。アンケート対象者全体のECサイト利用率が1.2ポイント減少したため全体のクロスユース率も減少に転じた可能性があり、増加したのはdショッピングのみ(0.7ポイント増)となった。
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