ソニーに聞くXperiaのデザイン戦略 人気色「パープル」誕生秘話から21:9比率まで(1/4 ページ)

» 2023年11月23日 11時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 ソニーが2023年に発売した「Xperia 1 V」「Xperia 5 V」は2層トランジスタ画素積層型CMOSセンサーの「Exmor T for mobile」を世界で初めて採用し、暗所での撮影性能を引き上げるなど、カメラ機能の強化が目立つ。

 一方で細長いボディーにアスペクト比21:9の有機ELを採用するなど、2019年発売の「Xperia 1」のコンセプトが代々受け継がれている。

 過去のXperiaのデザイン戦略がどのように継承されているのか、またユーザーの嗜好(しこう)によりXperiaのデザインがどのように変わってきたのかなどについて、ソニーグループでXperiaのデザインに携わる2人に話をうかがった。

  • ソニーグループ クリエイティブセンター インキュベーションデザイン部門 スタジオ2 担当部長 鈴木茂章氏
  • ソニーグループ クリエイティブセンター インキュベーションデザイン部門 スタジオ2 チーム4 アートディレクター 村井薫氏

情報の窓、一枚板の基本コンセプト

―― Xperiaのデザインはどのように変化を遂げてきたのでしょうか?

鈴木氏 英Sony Ericssonが初めてOSにAndroidを採用したスマートフォン「XPERIA X10」を発表したのが2009年でした。その日本版といえるモデル「SO-01B」が翌2010年にNTTドコモから発売されました。

 ドコモでXperiaが出た当時、ガラケー(フィーチャーフォン)からスマートフォンへの移行期で各社さんが特徴のある端末を手掛けていました。「Human Centric(ヒューマンセントリック:人間中心)」「Human Curvature(ヒューマンカーバチャー:人間的な曲線)」、つまり手になじみやすい曲線ボディーを採用したのがSO-01Bでした。

 そのデザインコンセプトはその後、「Xperia arc」へ受け継がれていきました。Xperiaが認知された時期、原点に戻って一枚板に戻そうとしたのが、「オムニバランスデザイン」を採用した、2013年に発売された「Xperia Z」でした。形状こそカーブがある端末はありますが、情報の窓をイメージした、一枚板の考え方はずっと変わらず一貫しています。

Xperia デザイン 「Xperia Z」

―― 2018年のMWCで発表された「Xperia XZ2」や、同年IFAで発表された「Xperia XZ3」は丸みを帯びていましたが、考え方が変わったのでしょうか?

村井氏 加飾をかなり一新させようと意識的に変化を加えました。側面にアルミ素材を採用し、前面と背面どちらにも3D曲面ガラスにしていました。ただ、モデルによって加飾表現を変えていくこと自体は他のモデルでも同じです。

Xperia デザイン 「Xperia XZ2」
       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月10日 更新
  1. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  2. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  3. 「iOS 27」はアプリの起動速度が30%高速、最適な通信切り替えも iPhone 11やiPhone SE(第2世代)も対応 (2026年06月09日)
  4. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  5. JR東日本が2027年春から「二次元コード乗車券」を導入 近距離券売機での磁気券は順次廃止へ (2026年06月09日)
  6. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  7. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
  8. 次世代の「Siri AI」発表 ユーザーを理解した応答が可能、表現力も向上 26年後半に英語から対応 (2026年06月09日)
  9. 「それ、家じゃダメなの?」──スタバ長時間滞在に冷ややかな目 “スマホ操作”に“PCで仕事”も (2026年06月07日)
  10. WWDCで「折りたたみiPhone」に言及なしも、Apple版「大画面×AI」に期待できるワケ (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー