目標の契約数について三木谷氏は明言を避けたが、「積極的に申し込んでもらい、契約数を増やしていきたい。現在の楽天モバイルユーザーにとって、月額2980円(※家族割引込みの税別価格)に1000円(税別)を追加するだけでU-NEXTが見放題になるのは非常に魅力的だ」と自信を見せた。
宇野氏は「U-NEXTの現在の有料会員数は460万人を超え、500万人を目指している。楽天モバイルとの協業により、契約者数が600万、700万人といった、これまでとは異なる規模の世界を目指していきたい」と語った。
三木谷氏は、Rakuten最強U-NEXTの提供によって、解約率の低下と、ARPU(ユーザー1人あたりの収入)の増加を期待する。「私自身も20GBを超える月があるが、このプランで気にせず利用できるようになることで、最も高い料金帯に移行するユーザーが増え、ARPUは向上するだろう」(同氏)
こうした三木谷氏の期待もあり、楽天モバイルは以前から一貫して続けてきたワンプランを崩した。「圧倒的なコンテンツ量を持つU-NEXTとのパートナーシップであることから、例外的な形でこのプランを提供することにした」と同氏。Rakuten最強U-NEXTを、楽天モバイルの成長の新たなドライバーにすると考えているようだ。
U-NEXTの月額プランに申し込むと、毎月1200ポイントがたまるが、今回のRakuten最強U-NEXTでは、U-NEXTポイントはたまらない。これは「通信料金と合わせてより安価なプランを提供することを優先したため」(宇野氏)。追加でポイントを購入して個別課金コンテンツの視聴に利用できることはできる。
今回の提携に際し、U-NEXTとの資本業務提携までは「話が出ていない」(三木谷氏)とのこと。楽天ポイントとU-NEXTポイントの相互利用や、楽天ポイントでU-NEXTポイントを購入するといったことは、現状では予定していないが、「ポイントサービスや経済圏まで踏み込んだ提携については、今後検討の可能性はある」(同氏)とした。
なお、U-NEXTをセットにした通信サービスとして、y.u mobileというMVNOサービスも存在する(U-NEXTの親会社であるU-NEXT HOLDINGSと、ヤマダホールディングスが共同出資したY.U-mobileが提供)。このy.u mobileでもU-NEXTをお得に利用できる通信プランを提供しており、月額2970円で20GBや月額4170円で40GBのプランを選べる。
y.u mobileとRakuten最強U-NEXTは競合しそうだが、宇野氏は「y.u mobileについては、今回のRakuten最強U-NEXTとは全く別のサービスとして継続する予定。Rakuten最強U-NEXTが無制限プランであるのに対し、y.u mobileは別のプラン内容のため、すみ分けができると考えている」と述べた。
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