富士通が1月15日に発表した2007年春モデルの中で、唯一の新シリーズとなるのがFMV-TEOだ。リビングの大画面TVに接続して利用することを想定したデスクトップPCで、「50U/D」「30U」の2モデルが1月30日より発売される。価格はオープン、実売予想価格は50U/Dが18万円前後、30Uが10万円前後だ。OSはいずれもWindows Vista Home Premiumを採用する。
製品にディスプレイは付属しておらず、家庭内のTVにHDMIもしくはDVI-I(HDCP対応)で接続し、付属のリモコンとタッチパッド付きワイヤレスキーボードで操作する仕組みだ。PC用のディスプレイにも接続できる。ボディは、AVラックへ収納できるように横置き型のデザインを採用している。別売のスタンドを使えば、縦置きで設置することも可能だ。本体サイズは340(横)×362.5(奥行き)×65(高さ)ミリ、重量は6.4キロ。ノートPC向けCPUを搭載することで、静音性にもこだわったという。
FMV-TEOには、付属のリモコンでWebサイトを手軽に閲覧できるように、リモコン操作専用の10フィートGUIが設けられている。また、動画配信サービスをTVに表示してリモコン操作で視聴できる機能を持つ。GyaO、@nifty動画の映像コンテンツはリモコンを使って、専用メニューからジャンルを選ぶだけで視聴可能だ。
なお、パナソニックのビエラリンク対応TVなど一部製品と接続した場合のみ、リモコンのボタンを押すだけで、PCとTVの電源投入からTVの入力切り替えまでを自動実行する「ワンタッチ画面表示」機能が利用できる。


リモコン専用の10フィートUIでは、ブックマークがサムネイルで表示される。ユーザーによるブックマークの追加も可能だが、このブックマークはIEのお気に入りと別管理になっており、IEのお気に入りをインポートすることはできない(写真=左)。Webサイトの閲覧は、リモコンで選択や決定、拡大などの操作が行える(写真=中央)。付属のリモコンには、専用の10フィートUIを起動する「インターネット」ボタンが用意されている(写真=右)50U/Dは、地上デジタル・BSデジタル・110度CSデジタル用のTVチューナーを搭載しており、ハイビジョン対応のHDD/DVDレコーダーとしても扱える。デジタル放送の視聴・録画は専用ソフトの「DigitalTVbox」を利用し、Media CenterのTV機能は使わない。CPUはCore 2 Duo T5500(1.66GHz)、メモリは1024Mバイト、HDD容量は400Gバイトだ。ネットワーク機能は、1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11a/g/bの無線LAN、FAXモデムを備えている。
30UはTVチューナーを搭載しないシンプルな構成だ。CPUはCeleron M 410(1.46GHz)、メモリは512Mバイト、HDDは160Gバイトと、基本スペックが抑えられている。ネットワーク機能は、1000BASE-Tの有線LANを備える一方、IEEE802.11a/g/bの無線LAN、FAXモデムは内蔵していない。
それ以外のスペックは共通だ。チップセットはRADEON XPRESS 1250を採用し、チップセット内蔵のグラフィックス機能を利用。光学ドライブは、スロットイン式の2層対応DVDスーパーマルチドライブを装備する。

50U/Dの前面(写真=左)と背面(写真=右)。前面には、スロットイン式のDVDスーパーマルチドライブを用意。カバーを開くと、2基のUSB 2.0、4ピンのIEEE1394、サウンド関連、SDメモリーカード/メモリースティック/xDピクチャーカード対応スロット、B-CASカードスロットが現れる。背面には、HDMI出力とDVI-I出力、4基のUSB 2.0、光デジタル音声出力などのコネクタが並ぶ

上面には放熱用のホールが多数見られる(写真=左)。カバーを外すと、内部のレイアウトは整然としている。ノートPC用CPUのCore 2 Duo T5500(1.66GHz)を採用するため、CPUクーラーは小型だ(写真=中央)。タッチパッドを備えたワイヤレスキーボードの稼働範囲は最大10メートルとなっている(写真=右)| FMV-TEOの概要(その1) | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
| FMV-TEO | 50U/D | セパレート型 | 新シリーズ | Core 2 Duo T5500(1.66GHz) | 1024MB | 400GB | Home Premium | 18万円前後 |
| 30U | セパレート型 | 新シリーズ | Celeron M 410(1.46GHz) | 512MB | 160GB | Home Premium | 10万円前後 | |
| FMV-TEOの概要(その2) | ||||||||
| シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
| FMV-TEO | 50U/D | − | − | RADEON XPRESS 1250 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | 3波デジタル | 約6.4キロ |
| 30U | − | − | RADEON XPRESS 1250 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約6.4キロ | |
Windows Vista搭載PC一挙公開――マイクロソフト発表会速報
安価なHome Basicモデルと新型PC「FMV-TEO」で攻める――富士通FMVシリーズ
軽量な新型ボディにワンセグを内蔵したモバイルノートPC――FMV-BIBLO LOOX T
ワンセグやCore 2 Duoなどバリエーション豊かな主力ワイドノートPC――FMV-BIBLO NF
HD DVDからBlu-ray Discに鞍替えしたハイスペックノートPC――FMV-BIBLO NX
モデル数を絞り込みつつ、20万円前後の地デジ搭載機を投入――FMV-BIBLO NB
省スペースの液晶一体型PCにCore 2 Duoモデル登場――FMV-DESKPOWER EK
下位モデルのボディを一新したセパレート型デスクトップPC――FMV-DESKPOWER CE
低価格モデルでも地デジ対応が進んだ──FMV-DESKPOWER秋冬モデル発表
ワンセグチューナー内蔵モデルも登場──FMV-BIBLO秋冬モデル発表
富士通、17インチ液晶一体型の静音コンパクトデスクトップ「EK」シリーズ
厚さ20ミリを切る1キロ未満の超薄軽量ノート──「富士通 FMV-BIBLO LOOX Q」
BIBLO初のエントリー級ワイドノート──富士通「FMV-BIBLO NF60T」
ダビングOKの地デジ+HD DVD-ROM搭載ノート──富士通「FMV BIBLO NX95S/D」
“P”に入ったのはワンセグだけじゃない──富士通「FMV-BIBLO LOOX P70T/V」
なんと37インチワイド液晶ディスプレイがPCにっ!――富士通「FMV-DESKPOWER TX90S/D」
軽く! 薄く! とんがったPC、作りました――富士通「FMV-LIFEBOOK Qシリーズ」開発者が語る
富士通が放つ、軽くて丈夫なピュアモバイルPC──「FMV-LIFEBOOK Qシリーズ」
写真で解剖する2006年夏モデル――富士通「FMV-BIBLO LOOX P70S」
HD DVDと地デジチューナーを内蔵した“全部入り”BIBLO――富士通「FMV-BIBLO NX95S/D」
低価格モデルでも地デジ対応が進んだ──FMV-DESKPOWER秋冬モデル発表
Vista Home Premiumの全面的採用で勝負を賭ける――NEC VALUESTAR/LaVie
HD DVD-Rドライブを初搭載、初心者向けの解説ソフトが充実――東芝Qosmio/dynabook
徹底的なコストダウンを図ってVistaモデルの普及を図る――日立製作所
HDMI端子付き17インチワイドノートPCから低価格タブレットPCまで全4モデル――日本HP
Vista Home Basic搭載ノートPCを5モデル投入──シャープ
エプソンダイレクト、Vista搭載PCの発売を告知
ゲートウェイ、Vista搭載デスクトップ/ノートPC8製品を発表
ゲートウェイ、“eMachines”ブランドよりVista搭載デスクトップPC計7製品を発表Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.