ビジネスもVistaで――B5サイズのリアルモバイル「Endeavor NA102」(2/2 ページ)

» 2007年02月09日 12時39分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
前のページへ 1|2       

Core Duoならハイビジョン動画の再生もクリア

 試用機ではWindows Vista Businessを選択している。メモリ容量が1Gバイトでグラフィックス機能もIntel 945GMチップセット内蔵なので、Aero Glassを有効にして利用することもできる。筆者の手元に届いた段階で、すでにAero Glassは有効だったが、描画速度にもたつきは見られず、Flip 3Dもストレスなく動作した。Windows エクスペリエンスインデックスのスコアは2.0と、Aero Glassの利用には辛そうに思えるが、グラフィックス周りが低めに出ているだけで、プロセッサ、メモリ、HDDの各スコアは4を越えている。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアで気になるのはグラフィックスのみ。現時点ではチップセット内蔵コアを利用する場合の宿命と言えるが、実際にはFlip 3Dも軽快に動作するし、一般的な使い方で描画速度に不満を感じることはない

 本機は一般にモバイルPCと呼ぶべき製品だが、光学ドライブを搭載した2スピンドル構成であることから、個人ユーザーならメインPCとして利用する人もいるだろう。松下電器の「Let's note LIGHT W」や富士通の「LOOX T」なども同じカテゴリに位置付けられる。そこで“遊び”用途を想定したハイビジョン動画の再生能力をチェックしてみた。

 コンテンツとして利用したのはWindows Mediaのサイトからダウンロード可能な1440×1080ドットのWMV-HDと、ハイビジョンカムコーダーで撮影された1440×1080ドットのHDV(MPEG2)の動画ファイルだ。

 WMV-HDの再生では、CPU使用率がおおむね60%程度で、余裕を持って再生できた。また、掲載用の画面キャプチャを撮る都合上、フルスクリーン再生とウインドウ再生を行き来したが、CPU使用率に大きな変化は見られなかった。

 ただ、「余裕を持って」と言っても、デュアルコアのCore Duoを搭載した試用機でCPU使用率が50%を割り込まなかったということは、同クロックのCore Solo搭載モデルでは正常な再生が望めないということでもある。新作の「NA102」でCore Duoを選択できるようになったメリットはやはり大きい。ちなみにHDV再生の結果も似たようなものだった。

 そこでさらに一歩進めて、液晶TVをセカンダリディスプレイとしてRGB接続し、1360×768ドット表示に設定して再生をしてみた。CPU使用率に大きな変化はなく、もちろんフルスクリーン表示でもコマ落ちはしない。この状態で本体側に負荷をかけてもWebアクセス程度ならまったくストレスなく動作した。これならリビングの大画面TVにPCを接続し、インターネット上のハイビジョン動画を楽しむ、といった使い方にも十分対応できるだろう。逆に言えば、こういった使い方も望むのであれば、CPUにはCore Duoを選択する必要があるということだ。

WMV-HD再生時でもCPU使用率は60%弱。まったく問題のないレベルだ(画面=左)。1360×768ドットの高解像度でWMV-HDを再生(セカンダリディスプレイ使用)した場合でもCPU使用率に大きな変化はない

 PCMark05(Windows Vista対応パッチ適用済み)は、Aero Glassを無効/有効の両方で実行してみた。「NA102」で購入時に選べるWindows VistaはHome BasicとBusinessだが、後者は好みでAero Glassを使う、使わないを選択できる。

PCMark05(画面=左)とFFベンチ(画面=右)

 さて、結果はグラフのように、Aero Glassを有効にしたほうがPCMarkのスコアは高くなっている。これはAero Glassが無効な状態ではWindows XPなどと同様にGDIで描画を行うにも関わらず、ビデオチップのGDIアクセラレーションが利用できないためだろう。従って、グラフィックスチップの3Dアクセラレーション(シェーダー)を利用できるAero Glassを有効にした状態のほうが、グラフィックスパフォーマンスが高くなり、これがPCMarkスコアに反映されている。

 もっとも、ブラウザやメーラー、オフィススイートを利用する範囲では、Aero Glassの有効、無効の体感上の違いは感じられないし、全体のパフォーマンスとしても不満を感じることはなかった。一方、3D描画のテストについては、3Dark06の内容がヘビーすぎるので(3DMark05はWindows Vistaに非対応)、FFベンチを参考までに実行するに留めた。結果は低解像度でとりあえず問題なしといったところ。さすがに3Dゲームに関しては多大な期待はしないほうがよさそうだ。

Core Duo対応でさらに活躍の場を広げたマルチB5ノート

 本機は魅力はやはり小型軽量ボディにCore Duoを搭載できる点だろう。デュアルコアのメリットをストレートに享受できるソフトウェアは依然多くは存在しないが、セキュリティ関係でバックグランドで動作するソフトの数はどんどん増えている。モバイル利用のためだけに本機を購入するのならばそれほど性能にこだわる必要はないものの、2スピンドルを生かしてメインPCとしても利用する場合などには、やはりCore Duoをお勧めしたい。

 また、なぜこのタイミングでCore 2 Duoではないのか、という疑問を感じる人もいると思うが、Core 2 Duoシリーズには超低電圧版はまだ準備されていないので、バッテリー動作時間とのトレードオフが大きい。本機の位置付け的にはCore Duoで正解である。

 CPUのBTO項目を除くと従来モデルから大きな変更はないものの、タッチパッドがスクロール対応になった点は大きな改良と言えるし、BTOの自由度の高さももちろん健在だ。マルチに使える軽量ノートPCを狙っている人には有力な選択肢の1つになるだろう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年11月05日 更新
  1. メーカー自身がバックドアを仕込み、犯罪集団に“販売” 乗っ取られたTV用端末130万台超、Googleが遮断 日本の警察庁も参加 (2026年11月05日)
  2. 月1200ドルのAIコストが電気代20ドルで済む? NVIDIA「RTX Spark」搭載PCのデモで見えた“ローカルAI”の実力 (2026年11月04日)
  3. ミュンヘン市はなぜ再びオープンソースソフトウェアへ回帰するのか? 脱Microsoftを巡る欧州の最新事情 (2026年11月04日)
  4. “コーヒー香る”PC&スマホスタンドがMOFTから登場 新「Coffee Collection」2製品の実用性をチェックした (2026年11月04日)
  5. 月額無料のAI通訳イヤフォン「W4 Plus」を試す 翻訳精度をオンラインとオフラインで比較した (2026年11月03日)
  6. エレコム、“しろちゃん”の表情で充電状況が確認できる小型パネル内蔵Type-Cケーブル (2026年11月04日)
  7. 米Microsoftはなぜ最大6万人に早期退職を打診するのか? 決算資料から読み解く巨額AI投資の“台所事情” (2026年11月02日)
  8. サンワ、超小型筐体を採用した3ポート搭載スイッチングLANハブ (2026年11月02日)
  9. そのときのアキバはどんな姿に?――MSIが2027年9月までのキャンペーンを実施 (2026年11月02日)
  10. “左手デバイス”にもなる、エレコムのキー&ダイヤル付き8in1ドッキングステーションを試す 便利だが惜しい点も (2026年11月02日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー