「お出かけ地デジ」で山手線を回ってみるテスト“フルセグ”だって、ぐるぐる(2/2 ページ)

» 2007年10月12日 18時41分 公開
[小林哲雄,ITmedia]
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移動ではキツイが、停車時は結構イケル印象

 渋谷駅に到着し、ホームで電車待ちの間に画面を見てみると、それなりに再生できている印象だ。ただ、とりあえず電車に乗ったものの、席が空いたのは品川から(11両編成の6両目に乗ったのでほぼ真ん中の席)。すでにノートPCとアンテナとデジカメを持っているのでかなり怪しいのだが、それでもできるだけ目立たないように、頭で隠れる位置にアンテナを取り付けて実験を開始した。ああ、乗客の視線が痛い。

 実験を開始してすぐに「移動中はムリ」ということが分かった。すでに室内の検証で確認していたように、アンテナの受信レベルが低いと画像が見えなくなるのだが、移動中は受信感度が安定していない。

モバイルアンテナのサイズやや大きめ。裏に吸盤があり、ガラス面に取り付けることができる。……電車の中ではかなり目立つ

 ちなみに、受信感度が落ちたらすぐに見られなくなるのではなく、数テンポ遅れて影響が出る。移動体では複数のアンテナを使うダイバーシティアンテナを使うことが多く、実際「カー地デジ用」ではそちらが販売されている。「両手にアンテナを掲げてでも地デジを見たい」という勇者は試してみる価値はあるだろうが、もちろん筆者は一本で我慢しておく。なお、掲載は割愛するが、ディスプレイを注視していた限りでは、走行中の最低受信感度は4〜13デシベルの範囲で、まったく受信できない状態が必ず起きた。

 一方、駅に停車しているときは意外と安定しており、受信レベルもむしろ赤坂のビルの1階よりはいい印象だ。また、山手線の駅の中で「ダメ」な結果になったのは、隣に電車が止まったために妨害されたと思われる恵比寿と、窓の外が壁で遮蔽されたと思しき目黒駅だけ(目白と上野も画面のガクツキが出たが視聴は可能)。

 最初に試した渋谷駅や品川駅でも、アンテナを手持ちで効果的に使えなかったにも関わらず、それなりに視聴可能であった。移動中でなければ、オプションのモバイルブースターアンテナを使ってお出かけ先で地デジを見るという使い方は十分現実的だろう。

上野と目白では表示がガクガクとなり、恵比寿と五反田では完全に停止した。なお、テストを行ったのは10月11日の夕刻である

 ただし、オプションアンテナのサイズはかなり大きく、吸盤またはスタンドで支えるタイプなので、「ノートPCにWebカムをクリップでつける」というような使い方は想定されていない。例えばラトックからはそういったアンテナも販売されているので、もう少しモバイルに特化したものもオプションで用意してほしいところだ。

 なお、明日(10月13日)からビックカメラ各店舗で、デル製PCとMonsterTV HDUをセットにした「地デジパッケージ」の先行販売が開始される(オンライン販売は16日から)。おそらくデモ機も用意されるはずなので、実際に試してみたい人は行ってみるといいだろう。

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