“デル印”の新生活向けお手ごろノートPC――「Inspiron 1525」8色のカラバリを用意(2/2 ページ)

» 2008年02月13日 16時00分 公開
[富永ジュン,ITmedia]
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BTOメニューに一部制約があるが拡張性は高い

 豊富なBTOオプションがデル製品の魅力だが、本機の場合はどうなのだろうか。

 まず、CPUはデュアルコアで性能を重視したCore 2 Duo T7250(2.0GHz)と、シングルコアで価格を優先したCeleron 540(1.86GHz)があり、PC2-5300対応のメモリは4G/2G/1Gバイトから選べ、いずれもデュアルチャネルで提供される。2.5インチのHDDは容量が250G/160G/120Gバイト(いずれも5400rpm)を指定できる。

 逆にグラフィックス機能はIntel GM965 Expressチップセットに統合されるIntel GMA X3100のみで、光学ドライブもDVDスーパーマルチドライブ(DVD+R DLのみ対応)に限られる。上位モデルの1520ではグラフィックスチップにGeForce 8600M GT/8400M GS、光学ドライブにBlu-ray Discドライブが用意されていることを考えると、下位モデルゆえの差別化が図られている格好だ。また、OSはWindows XPが用意された1520と異なり、本機はWindows Vistaのみとなる。加えて、Windows Vista Home Basic/Home Premium/Ultimateはいずれも32ビット版となるので、BTOで4Gバイトのメモリを選択してもOSの制約により、OSからは3.4Gバイト程度しか認識されてないのも覚えておきたい。

 そのほかのオプションとしては、液晶ディスプレイ上部に内蔵する200万画素Webカメラと、Bluetooth 2.0+EDRモジュールのあり/なし、4セル(11.1ボルト 28Wh)と6セル(11.1ボルト 56Wh)のバッテリーが選択できる。

4セルのバッテリーを装着したところ。バッテリーの駆動時間は原稿執筆時で未公開だった。ACアダプタはサイズが58(幅)×137(奥行き)×27(高さ)ミリ、重量が約355グラムある

 低価格なモデルながら拡張性は高く、前述のHDMI端子のほか、4基のUSB 2.0、4ピンのIEEE1394など一通りの端子が用意されている。

前面にはマイクと2基のヘッドフォン端子、SDメモリーカード/MMC、メモリースティックPROに対応したメモリカードスロットが並ぶ(写真=左)。背面は排気口とバッテリーのみだ(写真=右)

左側面には2基のUSB 2.0端子、アナログRGB出力、100BASE-TX対応の有線LANとFAXモデム、HDMIと4ピンのIEEE1394端子が用意される(写真=左)。右側面はExpressカードスロット(54/34対応)、無線LANの電源スイッチ、DVDスーパーマルチドライブ、S-Video出力、2基のUSB 2.0端子がある(写真=右)

パフォーマンスは十分だがファンの風切り音がやや耳に付く

評価機におけるWindowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 最後にパフォーマンスについて見てみよう。なお、評価機のスペックはCore 2 Duo T7250(2.0GHz)と4Gバイトメモリ、容量160GバイトのHDD、液晶ディスプレイは1440×800ドット表示、OSはWindows Vista Ultimateなどの上位オプションを搭載したものだ。

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは3.5で、チップセット内蔵グラフィックスゆえ、グラフィックスとゲーム用グラフィックスコンポーネントがもっとも低い結果となっている。ただし、それを除けば4.8から5.3と十分なスコアだ。3DMark06やPCMark05のスコアも同じ傾向で、「3Dゲームはほとんどプレイしないが、PCの動作は軽快なほうがいい」というスタンスのユーザーに適している製品と言えるだろう。

 使っていて気になったのが、排気ファンから発生する風切り音だ。アイドル時はほとんど聞こえないが、システムにある程度の負荷をかけると排気ファンが回転し始める。排気口が背面左側にあるため液晶ディスプレイでさえぎられてはいるものの、通常のオフィス環境や生活騒音がある中でも耳に付くほどだ。加えて、長時間使っているとボディ全体が熱を帯びるのも気になった。

左からPCMark05、3DMark06(1280×800ドット)、FF XIのテスト結果

 冒頭で述べた通り、本機の最小構成時の価格は6万9980円(2月13日現在/キャンペーン適用済み)となり、随時開催されているキャンペーンの内容に左右されるが、それでも手ごろな価格で手に入るVista搭載ノートPCであることに変わりはない。ただ、評価機のように豪華な仕様では、ほぼ同じ構成にした1520とあまり価格差がなくなってしまう。

 軽量・薄型化された本機のボディに強い魅力を感じているのではない限り、性能にこだわったカスタマイズをしたいならばInspiron 1520、コストパフォーマンスを重視したカスタマイズをするならばInspiron 1525という切り分けができそうだ。

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